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私 あの人のこと 好きなのかも やっぱり好きなんだよ 昔からー

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9-5

 国公立大学の体育大会の行われていた茨城からイオが帰って来て、私 彼の部屋に居たのだけど

「お帰り お疲れ様 暑かったでしょ」

「あぁ 暑いのは慣れているからな」と、幾分機嫌が悪いのは感じられた。おそらく、又 勝てなかったのだろうことは察しられた。

「あのね 冷蔵庫に肉じゃがとサラダが入っているから・・・マオはもう直ぐ バイトに行くからね」

「ウン 帰ってきた時には 寝てるかもな 好きなようにしてくれ」

 と、私は何となく面白く無い気持ちで部屋を出た。「何なのよー 試合に負けたのって私に関係ないじゃぁない! 機嫌が悪いからって マオにぶつけないでよね!」と、自転車をこぎながら一人でぶつぶつ言っていたのだ。その時、三日月先輩のことが頭をよぎって・・・あの人 優しく接してくれる・・・。自然と 比べてしまっている私が居た。

「袋が御入用でしたら 1枚 \5 いただきます」

「なんだとぉー 客が いっぱい買ってやってんのにー 袋に金 取るってかぁー」

「はぁ 決まりですので・・・」

「そんなの 知るかぁー じゃぁ 手で抱えて行けってか? 持ちきれないよー あんたが手伝ってくれるのか そうだ お姉ちゃん ウチまで運んでくれよー」

「あのー 私 仕事ありますんで・・・それに それは 私の仕事ではありません!」

「俺は客だぞー そんなの 誰かに任せておけよー こんな可愛い娘なら いいやー 楽しみだよ」

「そー言われましても・・・」と、私が困っていたので、レジの後ろに並んでいた人が

「ちょっとー あんたなぁー 聞いていればー 無理言って 店員さんを困らせてー 酔っぱらってるんだろー そーいうの 婦女子脅迫罪やでー ここに袋 あるのでやるから それに入れて帰りな」

「なっ なんだー 俺は・・・このお姉ちゃんと・・・」

「それも 強制的な準監禁罪だよ おまわりさん 呼ぼうか? なんなら私が一緒についていってあげようか?」

「なんで ばあさんなんかとー わっ わかったよー」と、おばぁさんから袋を受取って、よろよろしながら帰って行った。

「ありがとうございました 助かりました」

「いいんだよー あれっくらい いい加減なこと言ってしまったけど 相手は酔っ払いだからね あなたが可愛いもんで、構いたかったんじゃぁないのかー 夜はいろんな奴が来るから気をつけなきゃーね」

「えぇ いざという時には ここに 緊急ブザーのボタンがあるんですけどー」

「そーなんかい」

「ええ でも お酒を飲んでらっしゃるみたいですしー 大丈夫かなぁー ちゃんと家まで帰れたかしら・・・」

「あなた・・・ 優しい 気持ちが純粋なのね おそらく いい育て方されてきたのね」

 その日の仕事を終えて、帰ろうと外に出てきた時、イオが待っていてくれた。

「あっ 来てくれていたんだ」

「ウン 少しでも・・・ 危ないからな 俺の宝物だし」

「うぅー 嬉しい! さすが イオ だね!」私、抱き着いていた。

 そして、二人で自転車で帰った後、部屋に入っても もう一度イオに抱き着いて唇を寄せていた。

「まだ 肉じゃが残っているんだ マオが帰って来て食べるかなーってー」

「なんだ 全部食べてくれても良かったのにー マオはね おにぎりゲットしてきたの 50%オフのやつ 売れ残ったらね みんなにタダでくれても良さげなのに ウチのお店 それはしないで 捨てちゃうんだよー おかしいと思わない?」

「まぁ お店の方針なんだろうからー ただで持って帰らせるルールになっちゃうと  買われないように隠す人も出て来るだろうから・・・」

「そんなの・・・ 従業員を信用してないんやんかぁー」

「まぁ 今は いろんな人が居るからー 雇う側も大変なんだよ」

 その間にも、イオはビールを飲んでいて、私がお風呂から出てくると もう ベッドで横になっていた。今日も、試合があったのだろうから、疲れているんだろうな。私は、パジャマの上だけとショーツだけで、イオの横に寝そべって行ったのだけど、彼は反応しなかったのだ。だから、いつものように鼻をつまんだりしていたのだけど、この日は私も ちょっとエッチになっていて、彼のものを撫で上げているうちにトランクスの上から唇を寄せて口に含んだりもしていたのだ。佳波だって そんな風なことやってるって言っていた。

 私 いい加減な女なんだ。もう 三日月先輩のことは頭に無かったのだ。やっぱり イオが好き。 
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