| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十六部第五章 傍目に見つつその四十

「いいな」
「はい、それでは」
「その様にしていきましょう」
「内密にですが援助する」
「そうしていきますね」
「そうする」 
 技術的にというのだ。
「内密にだな」
「あくまで、ですね」
「彼等に故意に情報を漏らす」
「そうしていってですね」
「援助しますね」
「そうしますね」
「口では言わないが目で言う」
 その様にしていくというのだ。
「エウロパに対してはな」
「敢えて言葉に出さない」
「決して」
「そして直接手渡しはしない」
「だがそれでもですね」
「目で語り」
「その場に黙って置いておきますね」 
 周りもジャバルに話した。
「そうしてエウロパを助けていきますね」
「技術的に」
「そしてそのうえで、ですね」
「あの国を助けていきますね」
「発展してもらいますね」
「あの国に足りないものは一つだ」
 連合に対するまでに発展するまでにだ、ジャバルにはもうそれがわかっていた。そしてそのわかっていることを今言うのだった。
「技術だ」
「そちらですね」
「各種産業の技術ですね」
「それですね」
「それがあればだ」
 その技術がというのだ。
「今まで以上に飛躍的に発展してだ」
「そうしてですね」
「連合に対してくれる」
「そしてですね」
「我々はその間に立ち」
「バランサーとして利益を得ますね」
「そうしていく、だが大事なことがある」
 ジャバルはここでこうも言った。
「どうしてもな」
「双方に嫌われないことですね」
「むしろ好感を持たれることですね」
「敵に回すのでなく」
「そうなることですね」
「仲介役やそれなりの国力や立ち位置にだ」
 それに加えてというのだ。
「好印象が大事だ」
「誰も嫌な相手に仲介に立って欲しくないです」
「敵対している相手には」
「むしろこちらを先に攻撃しますね」
「嫌いな相手が仲介役に立ってくれば」
「そうなるからな」
 だからだというのだ。
「バランサーになるにはな」
「好印象も大事ですね」
「双方からの」
「だからですね」
「我々もですね」
「連合からもエウロパからもだ」
 まさに双方からというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧