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夢幻水滸伝

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第三百五十四話 リオ=グランデ川からその九

「そやな」
「はい、この世界ではです」
「それは不文律です」
「無論守らない者もいますが」
「おおむねは」
「あちきもそうした考えやからな」
 だからだというのだ。
「一般市民や民間施設にはや」
「手を出さない」
「一切ですね」
「そうしてくわ」
 二人に話した、そして川海老を食べそれからロックのバーボンを飲んだうえであらためて言うのだった。
「そやから軍律もな」
「厳しいですね」
「最初からそうですね」
「この世界に来られてから」
「使役する獣やモンスターの管理も徹底していますね」
「そうしてるわ」
 まさにというのだ。
「ほんまな、ほな街や村もや」
「掌握して」
「このニューメキシコ州を統一しますね」
「そして治めるわ」
 統一した州をというのだ。
「そうするわ」
「では及ばずながら」
「私達も協力させて頂きます」
 漁師と社長はオコナーの考えと決意を聞いて述べた。
「是非共」
「オコナー様のお力に」
「頼むで、あちき一人やとな」
 オコナーは二人と共に酒を飲みつつ話した。
「ことは為せんわ」
「そうなのですか」
「星の方でもですか」
「そや、とてもな」
 それこそというのだ。
「出来んわ、星のモンかて人や」
「神ではない」
「そうだというのですね」
「どれだけお力があろうとも」
「人ですか」
「そや、ほんまな」
 二人に今度は川魚を食べて話した。
「所詮と言ってええわ」
「星の方でも」
「かなりお力があっても」
「ほんまな」
 それこそというのだ。
「人でしかない、そやからな」
「お一人ではですか」
「出来ることは限られていますか」
「そや」 
 まさにというのだ。
「それでや」
「我々がいるとですか」
「頼りになりますか」
「かなりな」
 実際にというのだ。
「そうや」
「そうなのですか」
「そうだとすれば有り難いことです」
「我々が力になっているのなら」
「オコナー様にとって」
「一人で何でも出来るとか」
 それはというと。
「ほんま神様でや」
「星の方ではない」
「そうなのですね」
「星のモンが神に匹敵する力を持ってると言っても」
 そう言われていてもというのだ。
「神々が本気の力を出すと」
「そうなるとですね」
「星の方ではですね」
「全く及ばん」
 そうだというのだ。 
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