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キラキラネーム

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第二章

「成程って頷いてもらってたけれど」
「あっちじゃ違和感ある名前だったのね」
「スラブの名前じゃないからね」
「ポーランドもブルガリアもスラブ系なのよね」
「それで名前もね」
 楓子にその細い顔で話した。
「スラブの名前がね」
「普通ね」
「日本は人気あるわよ」 
 このことは事実だというのだ。
「ジャスティスカイザーの連中以外はね」
「いや、あの連中好きな人いないでしょ」
 楓子はこの自称正義の兄弟戦士についてはこう述べた。
「どうしようもない連中だから」
「そうでしょ、けれどね」
「それでもなのね」
「日本は人気あるから」
 ブルガリアやポーランド即ち東欧諸国からというのだ。
「いい名前ねって言ってもらうこと多いけれど」
「あっちじゃ変わった名前なのね」
「そうなの、そのことはね」
 それぞれの国ではあまりない国であることはというのだ。
「やっぱりね」
「事実なのね」
「そうよ、これがね」
「そうなのね」
「いい名前と思うけれどね」
 ヒカリは自分の名前にこうも言った。
「気に入ってるしね」
「私もよ。漢字で書いても奇麗だしね」
 アスカも自分の名前について微笑んで話した。
「そもそも私達日本人の血入ってるしね」
「半分ね、だからいいし」
「問題なしなのよね」
「これがね、ただね」
 ここでだ、ヒカリは目を座らせて言った。
「日本ってキラキラネームあるわね」
「ああ、変な親御さんがつけるのよね」 
 楓子はそれはと応えた、彼女は両親共に日本人だ。
「中には凄いのあるし」
「ドキュンキラキラネーム」
「そんなのがね」
「昔悪魔ってね」
 その様にというのだ。
「自分の子供さんに名付けようとした親御さんいるし」
「アホでしょ、その親御さん」
「気は確かなの?」
 アスカもヒカリも即刻突っ込みを入れた。
「自分の子供さんに悪魔って」
「ふざけてるでしょ」
「その親御さん後で麻薬で捕まったのよ」
 楓子は呆れている二人にこのことを話した。
「これがね」
「ああ、成程ね」
「そういうことね」 
 二人はそれぞれの弁当のお握りを食べつつ頷いた、おかずは焼き鮭にほうれん草のひたしにミニトマトそしてデザートは切られた林檎である。
「おかしな人だったのね」
「まともなアホだったのね」
「そうみたい。ただ日本だとね」
 楓子は白いご飯をおかずのハンバーグと一緒に食べつつ話した。
「キラキラネームがあって」
「それでなのね」
「色々変な名前もあるのね」
「それで大人になって改名する人もいるから」
 自分の名前が嫌でというのだ。
「これがね」
「色々あるのね、日本も」
「そうなのね」
「名前じゃね、私普通の名前でよかったわ」
 自分の名前がとだ、楓子は心から思ってきんぴら牛蒡を食べた。そうしつつ人参の炒めものやデザートの苺も見ていた。 
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