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ハッピークローバー

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第百三十一話 悪魔がいないその十三

「最悪よね」
「お昼の二時に今日行くって連絡して」
「お邪魔し鱒も言わないでふんぞり返って来るから」
「それでご飯図々しく食べてね」
「それも何度もおかわりしておかずも遠慮なく」
「こっちも作る量の都合あるのに」
 理虹は家庭のそうした話も入れた。
「それでもね」
「勝手に来てそれでね」
「しかもお風呂入って」
「お布団出させて寝て」
「その間本漁って」
「勝手に人の部屋入って」
「しかも本の批評駄目出しでやって」 
 そうしてというのだ。
「朝ご飯も何度もおかわりして」
「おかず作らせて、うちのお母さんならね」 
 かな恵は今度は怒った顔で言った。
「二度と来るなってね」
「おばさんだったら言うわね」
 一華は確かにと頷いた。
「絶対に」
「そんな有様だとね」
「他にも娘さんが病気で精神的に疲れてる人のお家で」
 一華はさらに言った。
「コーヒー淹れてくれないかよね」
「そんなこと言ったらしいわね」
「それでその人の家族に言われたのよね」
「今疲れてるからって」
「コーヒー位ね」
 それこそというのだ。
「飲みたいならよ」
「自分で淹れなさいよね、やっぱりお母さんだったら」
 かな恵は自分の母親の性格を思い出しつつ言った。
「もうね」
「追い出して」
「二度と来るなって」
 その様にというのだ。
「言うわ」
「そんな人だとね。というか私もね」
 一華はむっとした顔で自分の考えを話した。
「親戚の人のお葬式で家族でもないのに上座に上がるって」
「駄目よね」
「そうだってわかるわ」 
 そうだというのだ。
「何考えてるのよってなるわ」
「一華ちゃんもよね」
「そうなってね」 
 それでというのだ。
「その現場見たらかなり怒るわ」
「私は嫌な顔になって」
「かな恵はそれで止まるわね」
「やっぱりお母さんだったらね」
 また母のことを話した。
「怒るわ」
「そうよね」
「というかお母さんが学生の頃にその人丁度教会にいて」  
 天理教のというのだ。 
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