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おいてけぼりにされた犬の家族

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第一章

                おいてけぼりにされた犬の家族
 テネシー州ディクソン郊外をだった。
 サラリーマンのジェームス=アレン栗色の目と髪の毛を持つ彫のある面長の顔で長身の彼は仕事を終えて自動車で進んでいたが。
「ふとですか」
「はい、この子を見まして」
「クゥン」
 草原にいる白い大きめの犬を見つつだ、連絡をした地元の動物保護団体のスタッフに話した。車は傍に停めている。
「それで気になってです」
「車を停めてよく見てみたら」
「これがありまして」 
 段ボールの箱、犬の後ろのそれを指差して話した。
「何かと思っていますと」
「クゥン」
「クンクン」
「ワン」
「ワフゥ」
「ワンワン」
 そこには五匹の子犬ががいた、黒が二匹に白地に黒がある子犬それに茶色と白が一匹ずつの合わせて五匹である。
「これは捨てられたと思って」
「我々に連絡してくれましたか」
「はい」
 そうだだ、アレンは正直に答えた。
「そうです」
「そうなのですね、ではすぐにです」
「この子達を助けてくれますか」
「それが私達の仕事ですから」
 スタッフは笑顔で応えた。
「必ず」
「では宜しくお願いします」
「お任せ下さい」
 こうしてだった、保護団体はすぐにその母子の犬の家族を保護した、そうして程なくして六匹は揃って心優しい夫婦に迎えられてだった。
「母犬はベスですか」
「子犬はそれぞれトミー、ジョン、マリー、メリー、ローズと名付けられて」
「揃ってですね」
「幸せに暮らしています」
「よかったです」
 そう言われてだ、保護団体に彼等のことを聞きに来たアレンはスタッフにそう言われて微笑んで頷いた。
「本当に」
「はい、ですが無責任な前の飼い主にです」
「捨てられていますね」
「そうですので」
 だからだというのだ。
「こうしたことはです」
「起こって欲しくないですね」
「家族ならです」
「捨てるなんて」
「論外です」
 スタッフはアレンに苦い顔で話した。 
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