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星河の覇皇

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第八十六部第五章 傍目に見つつその十三

「そしてだ」
「それを何千年も続ける」
「そうしますね」
「カーストの秩序を反転させる」
「我々が上に立つ」
「その力になるのが教育だからな」
 それ故にというのだ。
「大規模な改革を行うぞ」
「わかりました」
「それではです」
「我々は動きましょう」
「教育においても」
「是非な、しかしハリジャンという言葉はな」
 ジャバルは再びガンジーが生み出したこの言葉を出した、祝福された者達という意味のその言葉をだ。
「文字通りになるべきだ」
「はい、祝福された」
「それはですね」
「是非そうなるべきですね」
「我々は神々に祝福された」
「そうなるべきですね」
「まさにな、しかし思うことは」 
 それはというと。
「これが連合だとな」
「あの国にも差別はあります」
「それぞれの国や地域で」
「職業や民族、宗教、人種で」
「生まれで」
「何かとあります」
「差別のない国は存在しない」
 一切とだ、ジャバルは言い切った。
「そして地域もな」
「左様ですね」
「何かの理由で差別は存在しますね」
「人間の中に偏見というものがあるので」
「それで、ですね」
「偏見から脱することは難しい」 
 それは非常にというのだ。
「人間にとってな」
「だからですね」
「差別は何処にでもありますね」
「昔からそうですし」
「連合でもですね」
「階級がなく人種も民族も宗教も雑多な国でも」
「そうだ、流石に白人や黒人だからといってだ」
 これは混血が進んでいることも大きい。
「差別はされないがな」
「それでもですね」
「多くの差別がありますね」
「連合においても」
「差別は存在していますね」
「そうだ、どうしても存在していてだ」
 そしてというのだ。
「色々と問題になっている、しかしな」
「それでもですね」
「その差別もですね」
「マウリアのカーストより遥かにましですね」
「左様ですね」
「そうだ、連合の様々な差別なぞだ」
 それこそというのだ。
「このマウリアのカーストと比べるとな」
「何でもないですね」
「天と地程違います」
「連合では法律で差別が否定されています」
「あらゆる宗教でも」
 連合にもヒンズー教は存在している、だがそのヒンズー教はマウリアのそれとは違いカーストは存在していないのだ。 
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