金木犀の許嫁
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第二十一話 里帰りの準備その七
「そこはね」
「見極めるにはどうすればいいですか?」
「もう他の人の意見聞いたり同じ業種で他の企業を調べて」
そうしてというのだ。
「比較してね」
「調べることですか」
「そうしていって」
「わかることですね」
「流石に日本と北朝鮮の違いはわかるでしょ」
「一目瞭然ですね」
まさにとだ、白華も答えた。頭の中で北朝鮮のマスゲームや軍事バレー度を思い出してのことである。
「もう」
「そうでしょ」
「はい、どう見ても」
「戦前の日本でもね」
「一目瞭然ですね」
「仮に戦前の日本と比較しても」
そうしてもとだ、真昼は話した。
「北朝鮮はね」
「問題外ですね」
「将軍様だけ太ってて」
北朝鮮のことであることは言うまでもなかった。
「国民の人達だけ餓えてるなんてね」
「戦前の日本なかったですね」
「天皇陛下痩せておられたでしょ」
「どの方もですね」
白華も答えた。
「明治、大正、昭和と」
「どの方もね」
「あんな変な個人崇拝もなくて」
やはり北朝鮮のことである。
「先軍政治とか拉致とか収容所とか」
「なかったわね」
「全く」
「麻薬はあったけれど」
北朝鮮が麻薬を密造し密売していることも話した。
「当時は日本合法でね」
「ヒロポンとかですね」
「阿片も売ってたわ」
「当時はそうですね」
「けれど阿片は免許制で」
使用するには許可が必要だったのだ。
「厳しく制限していたし」
「そこも北朝鮮と違いますね」
「一党独裁で」
そうであってというのだ。
「自由もね」
「ないですね」
「もうね」
真昼はそれこそと話した。
「あの国はね」
「問題外に酷いですね」
「戦前の日本と比べてもね」
それこそというのだ。
「遥かに酷いわ」
「そうとしか言えないですね」
「あそこまで酷いと」
「すぐわかりますね」
「ええ、けれど中にずっといたら」
ブラック企業にというのだ。
「もうね」
「わからないですか」
「ええ」
そうだというのだ。
「流石にね」
「そうですか」
「最初からずっといたら」
「ブラック企業に」
「北朝鮮に生まれて」
真昼はまたこの国を例えに用いた。
「あの国にずっといたらね」
「異常な国家ってわからないですか」
「他の国を知らないとね」
「じゃあ他の企業を知ることが大事ですね」
「ブラック企業かどうかをね」
このことをというのだ。
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