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オズのエマおばさん

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第九幕その七

「会いに行くよ」
「そうするわね」
「今も毎日メールとかでやり取りしているけれど」 
 それでもというのです。
「けれどね」
「ええ、会いたくなったら」
「何時でもだね」
「オズの国では遠慮は駄目だし」
 それは無用なのです。
「おばさんとおじさんはね」
「家族だから」
「それでだね」
「もう何時でもよ」
「会いに行っていいのね」
「わし等なら」
「そうよ、カンザスから一緒だから」
 それ故にというのです。
「本当にね」
「何時でもいいのね」
「わし等は」
「そうよ、待ってるわね」
 こうも言うドロシーでした。
「本当にね」
「それならね」
「そうさせてもらうよ」
 おばさんとおじさんも笑顔で応えました、そうしてまた甘いものを満喫しました。その中でなのでした。
 カルロスは桜餅、ちまき等を恵梨香達四人と一緒に食べてです、笑顔でこんなことを言ったのでした。
「日本じゃ雛祭りと端午の節句でしか食べられないのに」
「オズの国だと何時でもなのね」
 恵梨香は桜餅を食べつつ言いました。
「食べられるのね」
「しかも一緒によ」
 ナターシャはひし餅を食べながら言いました。
「雛祭りのものと端午の節句のものがね」
「こんなことってないよね」
 ジョージはちまきを食べたうえでしみじみと言いました。
「外の世界だと」
「うん、オズの国だから」 
 神宝はかしわ餅を食べてから言いました。
「全部一緒に食べられるね」
「しかも木の実になっていて」
 カルロスは白酒を飲みながら言いました。
「全部食べられるね」
「白酒の泉もあって」
「そちらも飲めるし」
「いや、お盆と正月が一緒にと言っても」
「雛祭りと端午の節句が一緒はないからね」
「それが出来るのもオズの国だからだよ」
 腹ペコタイガーが皆のところに来て言ってきました、臆病ライオンも一緒です。
「お伽の国だからね」
「どちらも一緒にだね」
「楽しめるのね」
「どちらの食べものも」
「そういうことだね」
「オズの国ならではだね」
「そうだよ、どちらのお人形もね」
 雛祭りの時のものも端午の節句の時のものもというのです。
「同時に飾れるしね」
「凄いね」
「それもオズの国ならではだね」
「まさにね」
「そう言っていいね」
「そうだよね、だから僕もね」
 腹ペコタイガーはにこにことして言いました。
「どっちのものも食べるよ」
「僕もだよ、しかし皆かなり食べているね」 
 臆病ライオンが言ってきました。 
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