ハッピークローバー
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第百三十話 寮生の弁当その十一
「南港にね」
「放り込まれるのね」
「コンクリートに詰められて」
「こっちはそうなの」
「関西はね、南港じゃなくても」
それでもというのだ。
「関西ダムとかにね」
「放り込むのね」
「だからダムが干上がったら」
そうなればというのだ。
「結構ね」
「ああ、死体が」
「調べたら行方不明になった」
「ヤクザ屋さんがなのね」
「出て来ることが多いのよ」
「そうなのね、九州だとね」
鹿児島の娘は自分の生まれた地域のことを話した。
「そうした場合はね」
「血を見るのね」
「そうなのよ」
「そうなるのね」
「そこは地域の違いね、ただ」
「ああした世界でも決まりってあって」
「秩序がね」
彼等の世界なりのというのだ。
「あってそうしてね」
「そうして?」
「半グレは」
「ああ、そういうのないわね」
「やりたい放題でしょ」
「そうよね」
「一般市民にもね」
普通の人達にもというのだ。
「ヤクザ屋さんだとね」
「あまり関わらないわね」
「一線引いていて」
一般社会とアウトローの社会をだ。
「それでお互いにね」
「入らないわね」
「それでやっていってるけれど」
「それがっていうのね」
「半グレだと」
彼等はというと。
「それがね」
「違ってて」
「平気で一般社会に入って」
「悪いことするのね」
「ヤクザ屋さんの掟もなくて」
「悪いことしても」
「もうね」
それこそというのだ。
「やりたい放題で」
「そこが違うっていうのね」
「そうでしょ」
「そうね、半グレはね」
「最近増えてるけれど」
「ヤクザ屋さんが減って」
「そうなってきてるけれど」
それでもというのだ。
「ああした人達の方がね」
「危ないのね」
「ヤクザ屋さんも駄目だけれど」
それでもというのだ。
「それ以上にね」
「あの人達は駄目ね」
「もうね」
さらにだ、理虹に話した。
「あの人達は警察もね」
「何とかして欲しいわね」
「ええ」
まさにというのだった。
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