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八条学園騒動記

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第七百五十三話 文豪で色豪その十三

「好きになるわ」
「そうなのね」
「多分初登場の時は美女を何人も侍らして」
 そうしていてというのだ。
「葉巻をくゆらせながらね」
「煙草吸うかしら」
「吸うでしょ」
 そうするというのだ。
「そうしたキャラは」
「そう言われるとそんなイメージね」
「それも普通の煙草じゃなくて」
 この時代も喫煙者は存在している、二十世紀初頭と比べるとかなり減っているがそれでも存在しているのだ。
「葉巻よ」
「そちらね」
「もうね」
 ジョーはこうも言った。
「葉巻はね」
「吸う人少ないわよね」
「ええ、けれどね」 
 それもというのだ。
「そうしたキャラはね」
「吸うイメージね」
「悠然としてね」 
 そうしてというのだ。
「出て来て」
「葉巻を吸ってるのね」
「そうでしょ」 
 こう言うのだった。
「咥えてね」
「ううん、葉巻ね」
 エイミーは腕を組んで述べた。
「実は私吸ってる人はね」
「見たことないの」
「葉巻自体をね」
「そうなの」
「煙草誰も吸わないでしょ」 
 こうも言うのだった。
「私達の知り合いって」
「親戚でもね」
「当然私達は未成年だし」
「吸わないわね」
「吸おうと思ったことないでしょ、皆」
「四人共ね」
 ジョーもそれはと答えた。
「何がいいかね」
「わからないわよね」
「身体に悪いのに」
 このことははっきりしているというのだ。
「それでね」
「どうして吸うか」
「それがね」
「わからないわよね」
「あんな身体に悪いもの」
「吸ったら寿命縮まるのに」
「何で数うのかしら」
 首を傾げさせながら言うのだった。
「わからないわね」
「ええ、今も結構な人が吸っててね」
「産業にもなっているけれど」
「麻薬もわからないけれど」
「煙草もね」
 こう話すのだった、そしてだった。
 四姉妹は煙草のことはわからなかった、日本人の名前のことは理解してデュマについても考えられた、だが煙草をどうして吸うのかはわからなかったのだった。


文豪で色豪   完


                    2024・2・24 
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