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夢幻水滸伝

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第三百四十九話 迅速な攻略その四

「ゲリラ戦術も弱点があるってことね」
「そやな」 
 提案者のガーランドが苦い顔で応えた。
「ほんまに」
「拠点をなくすと出来へんのね」
「それでトウェインさん達もそこを攻めて来たわ」
「ええ、テキサス州がね」
 この州がというのだ。
「どんどんよ」
「攻められてな」
「掌握されていってね」
「それと共にな」
「ゲリラの拠点を奪われていっているわ」
「そうなってるな」
「ゲリラには警護を強めることで対して」 
 デリーロはトウェイン達の戦略についても話した。
「そしてね」
「街や村の掌握を優先させてる」
「拠点攻略をね」
「ゲリラ戦術は惑わせるのも狙いやが」
「敵の本来の戦略戦術を忘れさせることね」
「ゲリラでチクチク攻めてな」
「心理的に追い詰めてそうさせるわね」 
 このことも言うのだった。
「そうよね」
「ああ、それがな」
「トウェインさんは惑わされへんかった」
 オコナーが苦い顔で述べた。
「そういうことね」
「そや、それでや」
「街や村を攻められていますね」
「今現在な」
「ゲリラ戦術の弱点を衝くとは」
「それも即座にな、これは参ったな」
「こうなったらね」
 デリーロは腕を組み難しい顔で話した。
「いよいよ打つ手があらへんわね」
「戦力もさらに減りまして」
 オコナーはこちらのことも話した。
「二十七万です」
「今はな」
「これ以上減りますと」
 戦力、これがというのだ。
「流石に」
「戦えなくなるわ」
「そうですね」
「このままやと負けるわ」
 この現実をだ、デリーロはあえて言った。
「そやからね」
「どないするかですね」
「これからね、けどね」
 それでもというのだった。
「正直手がね」
「ないですね」
「もうテキサスの三分の一が掌握されたし」
「このままやと」
「どうにもならないですね」
「そうなるわ」
「こうなったらな」
 ガーランドは深刻だが前を向いた、そのうえで仲間達に言った。
「乾坤一擲でな」
「戦いますか」
「残った戦力を集めてな」
 そうしてというのだ。
「敵の主力に急襲を仕掛けてな」
「打ち破りますか」
「そうしよか」
 こう言うのだった。
「こうなったら」
「そうしますか」
「ああ、そうするか」
 こう提案するのだった。 
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