博士の挑戦状
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百四十四話
第百四十四話 野蛮人
華奈子はその漫画で言われていることは兎も角としてその漫画自体について美奈子に対して言った。
「よく人気出たわね、あの漫画」
「物凄く売れたのよね」
「けれどその言ってることはね」
「何もかもがね」
美奈子はそれこそと答えた。
「出鱈目しかね」
「ないわね」
「ええ、本当に聞いたらね」
それこそというのだ。
「駄目よ」
「馬鹿になるわね」
「何もかもがね」
「だから聞いたら駄目ね」
「出て来る登場人物が野蛮人しかいないって」
「物凄く短気な」
「その時点でね」
そもそもというのだ。
「有り得ないから」
「それでなのね」
「もうね」
それこそというのだ。
「聞いたら駄目よ」
「もっと言えば読んだら駄目ね」
「九州が舞台の漫画はいいのよ」
こちらはというのだ。
「サラリーマンが主人公の」
「ああ、あの漫画ね」
「あの漫画はレシピも出るし」
「変なこと言わないしね」
「野蛮人しか出ないとか」
そもそもこれ自体が異常だとだ、美奈子は思いつつ話した。
「有り得ないしね」
「そもそも」
「だからね」
それでというのだ。
「そっちの漫画を読んでね」
「参考にすべきね」
「読んでいい漫画と悪い漫画ってね」
その違いはというのだ。
「どうしてもね」
「あるわね」
「それで新聞記者の漫画は絶対に読んだら駄目で」
「サラリーマンの漫画はいいのね」
「そうよ、それでね」
その為にというのだ。
「紅茶についてもね」
「サラリーマンの漫画で描いてあったら」
「そっちをね」
「信じるべきね」
「それが正しいわ」
美奈子は自分の校舎を飲みつつ話した、そうして華奈子にクッキーを渡して二人で食べたのだった。
第百四十四話 完
2024・2・25
ページ上へ戻る