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金木犀の許嫁

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第十七話 生まれ変わりならその五

「いい人だってわかっていたけれど」
「これまで以上にですね」
「今の白華ちゃんのお話を聞いてね」
 そうしてというのだ。
「尚更ね」
「いい人とですね」
「わかったわ」 
 にこりと笑って述べた。
「よかったわ」
「それは何よりです」
「ご自身の考えも持っている人ね」
「そうです、あとものの道理もおわかりです」 
 幸雄のこのこともだ、白華は真昼に話した。話すその顔は明るくにこにことしたもので話していて楽しいのが聞いている真昼にもわかった。
「例えば選挙に負けて」
「そうしてなの」
「負けた人が証拠も出さずインチキだと言っても」
「どちらが嘘吐きかわかるのね」
「そうした方です」
「そうした人いるわよね」
「何でも証拠を出さずに声高に叫ぶ人は」
 幸雄が言うにはというのだ。
「嘘吐きとです」
「言っているのね」
「そして信用してはいけないと」
「嘘吐きだとね」
「ましてやそこで人を煽って」 
 そうしてというのだ。
「利用するのなら」
「絶対に信用したら駄目」
「その様にです」
 まさにというのだ。
「言われています」
「嘘吐きは証拠出さないのね」
「出してもです」
 例えそうしてもというのだ。
「その証拠をよく見れば」
「嘘だってわかるのね」
「嘘吐きの出す証拠は自分にとって都合のいい」
 そうしたというのだ。
「そんなもので偽造や印象操作やトリックがです」
「あるのね」
「一部だけを言ったりそれが因果関係になっていなかったり」
 その様にというのだ。
「そうしたものだって」
「言うものだと」
「そうした人って何処にでもいるわね」
「はい、ですがその嘘をです」
「幸雄さんは見破れる人ね」
「本当ならば証拠を出して」
 自分の言っていることが真実だというそれをというのだ。
「そしてです」
「その証拠を確かめる」
「病院にテロリストがいると言って」
 そう主張してというのだ。
「攻撃したなら」
「テロリストがいる証拠を出すことね」
「そうしないと駄目だとです」
「そうよね、何でも国際法だとね」 
 この法律においてとだ、真昼は話した。尚自衛隊は世界の中でも特に国際法を学び順守している軍事組織である。
「病院とか武器を持っていない人は攻撃したら駄目よね」
「普通の人達もですね」
 白華は一般市民を含んだ非戦闘員をこう表現した。
「絶対にですね」
「攻撃したら駄目で」
「テロリストがいるにしても」
「それでも証拠がなかったら」
「攻撃したら駄目ですね」
「まあ普通は攻撃しないわね」
「そうですよね」
 白華は真昼にどうかという顔で答えた。 
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