ハッピークローバー
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第百二十七話 お金の価値その七
「どうでもいいけれどね」
「国民の人達が餓えていても」
「構わないから」
これはあの国が本気で思っていることである、政権がだ。
「ああなのよ」
「つくづく最悪な国ね」
「お金の価値がないとああしたケースもあるのよ」
「北朝鮮ね」
「あそことかジンバブエは政策が滅茶苦茶で」
そうであってというのだ。
「お金の価値なくなって」
「国全体が滅茶苦茶になったわね」
「そうだけれど」
それでもというのだ。
「ドイツは敗戦でね」
「国がボロボロになってね」
富美子はさらに言った。
「そこに賠償金もあって」
「それでよ」
「ああなったわね」
「それぞれ違いはあるけれど」
貨幣経済が崩壊した原因はというのだ。
「けれどお金の価値が崩壊したら」
「そうなるから」
「だからよ」
「お金の価値がある方が幸せね」
「そこに秩序ね」
カンボジアの娘はこの言葉も出した。
「それがあるから」
「ああ、ちゃんとした」
「だからよ」
そうであるからだというのだ。
「いいのよ」
「そういうことね」
「ええ、だから今の日本もね」
「幸せね」
「お金がちゃんと動いている分ね」
「そういうことね、いやお金のことはね」
富美子は考える顔になって話した。
「絶対に変わらないとかなければいいとか」
「思ったの」
「色々困る時もあって」
お金のことでというのだ、人は生きているとどうしてもそうした時が何度もやって来るものである。少なくとも貨幣経済が確かな状況ならだ。
「それでね」
「そうも思った時あったのね」
「私もね」
「それがよ」
富美子に強い声で話した。
「お金が紙屑だとね」
「そうなるのね」
「三国志あるでしょ」
カンボジアの娘は日本でも人気のある中国のこの時代の話もした。
「あの時代お金の価値がね」
「なかったの」
「変な貨幣を造るのもいて」
董卓が行った、三国志序盤最大の悪役であるがただ暴虐の限りを尽くしていただけでなく悪貨鋳造も行ったのだ。
「おまけに魏は銅山なかったから」
「銅からお金造ってたのに」
「そうだったからね」
「お金がなくて」
「大変だったのよ」
特に魏がだ。
「物々交換になってて」
「そんな風で」
「本当に大変でね」
そうであってというのだ。
「魏はお金に困っていて」
「造ることも出来ないならね」
「そのせいでね」
「国力は高かったのよね」
「けれどね」
そうであってもというのだ。
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