スーパー戦隊超決戦
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第十三話 沖縄へその十五
「実にな」
「そうなのか」
「物欲がないのか」
「ものは何時かなくなるしだ」
桃井は猿原に正面を向いたまま答えた。
「あらゆるものが変わる」
「歳月が経てば」
「そうなる、だから人もだ」
「変わるか」
「必ずな、俺は今のヤツデさんを見ている」
「かつてのヤツデさんでなくか」
「生き方が出てだ」
その今のヤツデを語るのだった。
「奇麗だ」
「そうですね、整っていますね」
雉野は桃井のその言葉に頷いた。
「お顔立ちが」
「生き方が出てな」
「人は年齢を重ねると顔立ちが変わりますからね」
「人相が変わる」
桃井はきっぱりとした口調で指摘した。
「まさにな」
「そうですね」
「あの人も同じだ」
「生き方が出ていて」
「奇麗だ」
こう言うのだった。
「とてもな」
「そう言われますね」
「事実だからな」
嘘を言わない彼の言葉だった。
「そう言う」
「そうですか」
「そしてだ」
桃井は言葉を続けた。
「逆に生き方が悪いとな」
「人相が悪くなりますね」
「そして醜くなる」
「幾ら元の顔立ちがよくても」
「俺は今のヤツデさんが好きだ」
ここでも正直に言った。
「人としてな」
「そうなんですね」
「信頼出来る人だ」
「確かにそうですね、とてもいい人です」
「いつも店に行くとよくしてもらっている」
犬塚は自分のことを話した。
「俺もな」
「俺も同じだ」
桃井は犬塚にも答えた。
「店に行くとな」
「誰でもだな」
「客ならだ」
その立場ならというのだ。
「まさにな」
「そうした人だな、あの人は」
「店長さんとして絆がありだ」
店員の立場の自分と、というのだ。
「そこでいい人だからな」
「それでいいか」
「恋愛感情はない」
やはり嘘は言わない。
「女性としてはだ」
「魅力を感じないか」
「そうだ」
まさにというのだ。
「あの人にな」
「どうも正直に言い過ぎて」
桃谷はここまで聞いて言った。
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