偽マフティーとなってしまった。
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2-15話
宇宙に上がるのはレウルーラ級3隻とエンドラ級、ムサイ級、チベ級からなるジオン残党艦隊総勢101隻。アレキサンドリア級、ロンバルディア級などティターンズ残党31隻。残党とは?やはり、意図して地球連邦軍は見逃していたか頭悪いか頭アナハイムかのどれかだろう。多分、ミネバも言っていたが頭アナハイムが一番可能性が高い。
そして、サラミス改、マゼラン改、連邦カラームサイ級、連邦カラーチベ級、コロンブス級、アンティータム級、トラファルガー級にレパント級、コロンブス改級強襲揚陸艦などのモスボール保存されていた艦隊が再始動した。ジムやボールに鹵獲ザクなどのモスボールも解除され旧式ではあるが大量の兵器が出てきた。セイバーフィッシュも山のようにある。数で押せばデラーズにやはり勝てたのだろうなというのを感じさせる。
止まっていた南米と北米、オーストラリアなどの兵器ラインが再始動され、一年戦争で兵器生産をしていた民間工場も兵器ラインを稼働させ、ジムの近代化改修の成果が出てきている25年ぐらい前のジムの生産ラインと軍事工場の強化パーツだけで、ジムIIとジムIIIが大量生産できる。
「これが地球連邦の余裕の正体か。また、総力戦になればジムの大量配備だけで事が足りる。ジェガンの数を縛れるわけだ。」
まぁ、そうなるよなこうやってジムIIIを短期間に用意できるとなったら、様々な残党が大反乱を起こしてもジムの数の暴力で何とかなる。エース機にはガンダリウム合金のスターク・ジェガンの増加装甲を装備させれば事が足りる。合理的な地球連邦軍だ。余裕が衰退を生み出すけどな。
更に、民間に支援金を出していた輸送船が非常事態により軍属となり、補助空母や巡洋艦に改装できるような法案もあり、宇宙船ドック団体からは戦時下宣言からの受注依頼の要請を矢のようにせがまれていた。月産サラミス改30隻とマゼラン改級6隻、ラー・カイラム級とクラップ級ならば3ヶ月でラー・カイラム級1隻とクラップ級が4隻とかおかしな数値が出ている。
「予算が最大の敵か。」
度重なる戦争の戦時国債が積み上がっている。いや、ルナリアンと旧サイド6やブッホ・コンツェルンなどが買ってる分を無視すれば大した額じゃないが。債権者の強みで地球連邦軍を動かさないようにしていたのか?アイツラ。
ルナリアンにフェザーンを見たが、ジオンも地球連邦もザンスカールもルナリアンを小突いて金を出させる貯金箱扱いしてるからそれも仕方がないか。
「地球連邦国債、敵対条項ね。」
敵対条項に合致すると地球連邦の国債は凍結されて、元本から償却出来るらしい。しかし、敵対条項の行使は議会が全員揃った上で3分の2の賛成可決を取り、大統領と首相と連邦議会議長のサインが必要らしい。
まてよ、その三役は今、暫定的に俺だ。なら、俺のサインでルナリアン達が持つ地球連邦国債を吹き飛ばせる。そうすると地球連邦は再び戦時国債を刷れる。その場合、地球連邦中央銀行総裁と地球連邦財務大臣のサインが必要だが組閣してないから俺が暫定的にそのポストにある。と言うか組閣してないから全ポストのサインを代理で書ける。独裁では?マスクが出てきて独裁者とかがビーム撃ってきそう。
「大変なことだよ、これはな。」
ところでプルシリーズはどうなった?我々の動きを理解してないようだが。本当にニュータイプの距離が関係ない通信が使えたなら死角が無いはずだ。だが、プルシリーズは感覚を共有していなかった。ならまだプルシリーズは‥‥。
いや、コーディネーターの技術と阿頼耶識をフィードバックしてヴェーダとゼロシステムを繋げてそれらを扱うプルシリーズになればそれもできるかも知れない。狂気の産物だが宇宙世紀ではあり得る。宇宙世紀は宇宙世紀だからな。
電話を取り、連絡をするととりあえず、アナハイムがオーガスタ研究所を使った証拠を暴露する様手配した。アナハイムの不祥事の束を暴露する準備を整えた。アナハイムが何かをする前に叩いとかねばならない。別にテロなんかしなくてもアナハイムは倒せる。株価を暴落させて市民が不買運動をするようにしてやればいい。
そして、着替えてプルシリーズがどうなっているかを見に行くとバナージがしきりに話しかけているところであった。マリーダと重ねるなよ。マリーダより凶暴だぞコイツ。
「バナージ君、何をしてる?」
傍から見たら事案だぞ。いや、バナージは幼く見えるから事案では無いな。ハサウェイもいる。あいつ、やっぱりモテるな。強化人間とニュータイプのそれは伝統的に死ぬだろ。
「マフティーさん。マリーダさんの話をしていました。」
伏し目がちに悲しげに答えた。まだ、プルシリーズとミネバは従姉妹が効いているのか?そんな事どうだって‥‥ガンダムの世界なら良くある事だよ。結局、ニュータイプが血統で受け継がれるのなら人間のサラブレッド化が起きるだろう。ニュータイプが生まれやすい家系と家系の結婚。
これによる血統ダービーだ。個性婚とかそういうのが出てきた作品があったがそれになる。俺の時代ですらオリンピック選手のアスリート家系はスポーツに特化した遺伝子を残すためにそれをしていたしな。つまり、そういう事だ。仕方がない。
そうなるとナチュラルとコーディネーターみたいな争いになっていく。終わらない輪舞曲だよ。
「マリーダと呼ぶべきかプルトゥエルブと呼ぶべきは分からないが彼女には彼女の生き方があった。君も似たような存在になる可能性があったんだろう?ならば、それは必然だよ。きっとな。神はサイコロを振らないと言う。人間だけが神を持つとも言うからな。だとしても、人間は神になりたがる。神になった時には何があるのかも知らずにな。だから、人は知りたがるニュータイプの真実をな。望んでなるものでもなければなるような物でもないさ。」
なんで、ニュータイプになりたいんだ?情緒不安定宣言みたいなものだろ。頭カミーユ並ですと言ってるようなさ。強化人間のほうがニュータイプ適性が高いやつより安定しているんだよな。
「なら、神とは?」
知らないが、変なことを言うとバナージスイッチとハサウェイスイッチにリディスイッチがあるからな。なんだよ地雷原かよ。ブライトはよくこんな地雷原で‥‥まぁ、ZZのときにストレスで倒れていたな。
「内に宿る神を精神という。つまり、考えることができるのは我々に神が宿っているからだ。なら、今更、神になろうとする人間は浅ましいと言わずになんと言える?ニュータイプは幻想だよ。幻想の果てにあるのは常に絶望だ。夢を見るのは自由だが夢を強要するのは滑稽だよ。エゴだよそれは。」
なんで周りの雰囲気に敏感になりながら話さないといけないんだよ。俺だけエクストラハードだよ。ニュータイプだから、怖いんだよ。お前らキレやすいでしょ。だから怖いんだよ。マジで。
「じゃあ、人間だけに神があるんですか?」
知らないよ。サイコ・フィールド起こせるんだからなんとかしろよ。神は知らん。
「神は知らないが創造者ならわかる。きっとこの世界の創造者はエネルギーのある思い悩みやすい男だよ。きっとな。」
多分な、木星にいるかも知れない。神と言ってもあうあう言うだけの存在なら邪魔だと思うが。
「創造者‥。」
バナージが少し考えるような目つきをする。バナージはわかりやすいがリディとハサウェイは分かりづらいから困る。天然の強化人間みたいなものだからな二人共、天然の強化人間と人工のニュータイプどちらも違うものだからな。
「私を無視するな!」
うるさいよプルシリーズ、もうひとりの方は大人しく本を読んでるだろ。読んでる本はジオン残党と地球連邦軍〜こうして地球連邦軍は予算を確保した。〜著者、G.ジョンソン。紅茶じゃねーか!呪われてそうなものを読むなよ。まだ、ラプラス憲章の方が怪文書度低そう。宇宙世紀は怪文書が多いからな。
高度な文明が精神世界の停滞をもたらしたというものだろう。多分。マトモじゃないからな。たまにまともな人もいるけどすぐに死ぬから。
「いや、座ってていいぞ。そんなに大事じゃないからな。寝てていいからな。」
ほっとこう。キャンキャン騒ぐなよ。まぁ、暴れもしないから大した害でもないが。
「バナージ、彼女らにニュータイプを感じるか?」
聞いてみる。強化人間でニュータイプで遺伝子から強化されていて、身体能力が高いニュータイプの女性が元だからな。
「ニュータイプかはわかりませんが、マリーダさんの様な気配を感じます。それに少し温かいような。」
ちゃんと言語化して欲しい。リディとハサウェイには話しかけたくないぞ。ハサウェイとかリディは剥き出しのナイフみたいな奴等だからな。感性がむき出し過ぎる。意味不明なミネバへの絡み方辞めろよリディ。
「温かいような?温かいのかバナージ。」
大体、温かい感覚は宇宙世紀ではなかなか怖いぞ。温かい光が大体ろくでもない事にしかならないぞ。皆何処かに優しさを持ってろくでもない事をしでかしてるからな。巻き込まれたくないんだよ。これ以上俺に何をさせたいんだよ。
「あぁ、俺も温かさを感じていた。大尉。」
カットインしてくるなハサウェイ。食い気味に入ってくるとか伺っていたのか?いや、ニュータイプの勘か?
「オレも感じてましたよ。マフティー。」
マフティーの部分だけ声を低く言うなよリディ。つらそうな顔をするなよ。勝手に出てきたのそっちだろ。バンシィ乗りそうな顔をするな。怖いんだよそういうところが。バランスボールの上でタップダンスを踊ってるわけじゃないぞ。
「私を無視して話を進めるな!カボチャ頭!」
うるせぇ!一斉に話をしてくるな!ろくな事にならないだろ。こっちはどうしたらどうなるかを考えているんだ。
「無視なんてしてないさ。無視をしているわけでもない。私にも私の事情がある。事情は人それぞれさ。」
フォローは入れておこう。ニュータイプはキレやすいからな。なんで俺が気を使ってるんだよ!そう言えば勝手に集まってきたのはコイツラじゃないか!なら、俺はなんの為にこうしているんだよ!MSやMAもどきにまで乗せられて!おかしいだろ一体全体どうなっているという!
「事情がそれぞれならその被り物を取って欲しいが。」
リディ、だから外せないと言ってるだろ。はずしたら最後、天パや面白オールバックじゃないと責められでもしたらどうする。逆恨み連続ラリー選手権トーナメントみたいな宇宙世紀市民が怖いんだよ。ん?この尖った感覚は‥‥。
扉が開く音が聞こえるあの髪色。ミネバだ。これで誤魔化せる。後ろにナナイがいる。俺以外ニュータイプだな。オールドタイプとして少し排斥感を感じる。
「貴方を覚えています。昔、小さいときに会いましたね。」
会ってないから。なんで、ミネバ・ザビモード来てるんだよ。どんだけフル・フロンタルを疑ってるんだよ。
「ミネバ・ザビ、いや、オードリー・バーンと言うべきか。私は貴女にソロモンやアクシズ、地球でも会った事はない。警戒は止めてくれ。フル・フロンタルでも無ければ、シャア・アズナブルでも、アムロ・レイでもない。今こうして、マフティー・エリンとして立っている。いや、立たされている。それで後ろのナナイは?」
マジでどのルートだよ。怖いんだよ、いきなりスイッチ切り替えみたいなことがあるからな。ミネバも様々な分岐ルートがあるからな。ハサウェイみたいな前例だってある。
「大佐ではないなら、あなたは誰ですか?」
さっきから質問責めを受けすぎている。なんでそんなに質問をするんですか?ウミガメとか人狼とかいう遊びでもしているのかTRPGのGMに俺はさせられたのか?BLゲーム主人公みたいな立場から今度はGMかよ。酷すぎるだろ過労死するかもしれないぞ。質問したら答えがもらえるとかいうナイーヴな考えは捨てろよ。
「マフティー・エリンだよ。それ以上でもそれ以下でもない。何度だって言ってやる。マフティー・エリンだ。それ以上に言葉は必要ないだろう。」
乱闘になればリディとハサウェイがこちらに付くかもしれない。ハサウェイはマリーダも倒せるぐらいは強いはずだから制圧できる。ミネバを人質にすればなんとかなるから落ち着け。割とミネバも流されやすいからな。
「なぜ、ジオンの名を語り、こんなにも眠れるジオンの民を集めて何がしたい?コロニー共栄圏か?」
だから、フル・フロンタルじゃないって言ってんだろ!知らん、勝手に集まってきたんだぞ。俺が知りたいわ!あと、ザビ家軍服やめろ。
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