神々の塔
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第六十五話 塔の空気その四
「ここにおる面子は」
「確かにな」
施もまさにと答えた。
「それ位の泳ぎの腕はあるわ」
「そやな」
「すぐに泳いで」
そうしてというのだ。
「水面に飛び出てな」
「術も使ってやな」
「筏に戻ってみせるわ」
「そやな」
「ここで落ちてどうにかなるなら」
またアレンカールが言ってきた。
「もうね」
「ここまで来られへんな」
「それこそ最初の百階位でよ」
そこまででというのだ。
「終わってたわよ」
「そやったな」
「この塔は最初からハードだからね」
その百階までで踏破が困難な階は幾らでもあった、初心者だから最初は手加減する様な場所ではないのだ。
「四霊獣さんや四天王さん達も出て来たし」
「ほんま最初からな」
「そうした場所やから」
それでというのだ。
「もうね」
「最初の頃でな」
「終わってたわ」
「ここで落ちて終わりやとな」
「そうなっていたわよ」
「そやな」
施もまさにと答えた。
「言われてみれば」
「もうここはね」
この塔はというのだ。
「そうした場所なのよ」
「ハードなところやな」
「そう、そしてね」
「ここまで来れたならな」
「多少の難儀な事態にもね」
急流に落ちる位のというのだ。
「何なくよ」
「対応出来るな」
「ここの誰もがね、むしろね」
アレンカールは戦い続けつつ施に話した、他の面々も急流から次々に出て来る水棲の獣やモンスター達を倒している。
「これ位は楽しむ」
「この急流を進むのをやな」
「筏でね、もう進路は分かってるし」
「大丈夫や」
中里がこの階のマップを手に言ってきた。
「もうな」
「どう進んでいくかね」
「わかってるわ」
「ほなね」
「舵取りはな」
筏のそれはというのだ。
「僕がやるさかい」
「安心していいわね」
「ああ、しかしな」
「しかし?」
「こうした階もあることが」
中里は舵を操りつつ術で敵を倒しつつ話した。
「この塔のおもろいところやな」
「あんたもそう思うわね」
「ああ、何万階もあって」
そうしてというのだ。
「その中にな」
「色々な階があって」
「先に話した高地やオフィスもあってな」
そうしてというのだ。
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