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ドリトル先生と不思議な自衛官

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第十二幕その九

「そう思うわ」
「そうだよね」
「本当にね」
 さらに言うのでした。
「私はいつも思うわ」
「日本の食べものは美味しいって」
「凄くね。それでだけれど」
 サラは先生にカレーを食べつつ言います。
「カレーも肉じゃがも海軍からよね」
「サラも知っているんだ」
「どちらもイギリス海軍から伝わったのよね」
「肉じゃがは食材はそのままでね」
「調味料が日本のものになって」
「そしてだよ」 
 そのうえでというのです。
「ビーフシチューがだよ」
「なったものよね」
「そうだよ」
「物凄く変わったわね、けれど」
 それでもとです、お箸で肉じゃがを食べつつ言うのでした。
「こちらもね」
「美味しいね」
「ええ、お野菜もお肉も沢山入っていて」
「カレーと同じくね」
「栄養もあるわね」
「そこもいいことだね」
「まさかの誕生ね」 
 笑って言うのでした。
「ビーフシヂューから肉じゃがなんて」
「全くだね、僕もこんな面白いお話があるんだってね」
「思ったのね」
「このお話を知ってね」
「そうよね、東郷平八郎さんから」
「はじまったんだ」
「そうね、しかし兄さんからそのお話を聞いて驚いたわ」
 サラは神妙なお顔になってあらためて言いました。
「まさかその東郷さんが生まれ変わって」
「堀与さんという海上自衛官になっているんだ」
「今はね」
「そうなっているんだ」
「東郷さんのことは私も知ってるわ」
「日本海海戦で勝った人だね」
「黄海海戦でもね、英雄よね」
 東郷さんについて強い声でお話しました。
「まさに」
「そう言っていいね」
「その東郷さんがね」
「仏教はそうした世界だからね」
「現代に生まれ変わっていて」
「そして今も日本を守っているんだ」
「海をね、それで自衛隊もね」 
 今度はこの組織のお話をするのでした。
「立派な軍隊だってね」
「聞いてるね」
「自衛隊はやっぱりね」
「軍隊だね」
「皆普通にそう言ってるし」
 イギリスではというのです。
「そうでしょ」
「色々政治的に言ってもね」
「やっぱり軍隊よね」
「僕も否定出来ないと思うよ」
「実際はね、けれどかなり規律が行き届いていて」
 そしてと言うサラでした。
「真面目で機能的でよく訓練された」
「いい軍隊だね」
「日本軍もそうだったけれど」 
 戦前のというのです。
「今の自衛隊もね」
「そう言っていいね」
「そう思うわ。恰好いいしね」
「そうそう、恰好よさもあるよね」
「自衛隊にはね」
「実は海自さんは特になんだ」
 堀与さんが所属しているこちらの自衛隊はというのです。
「身だしなみと整理整頓に気を付けているんだ」
「そうなのね」
「お掃除にもね」
 こちらにもというのです。 
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