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オズのヘンリーおじさん

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第十二幕その四

「この国では最初からでしょ」
「はい、お金なかったですね」
「ドロシーさんが来られる前から」
「オズの国がはじまってから」
「そうでしたね」
「そして今も」
「だからね」 
 それでというのです。
「お土産もよ」
「笑顔を支払って」
「そうしてですね」
「買いますね」
「そうしますね」
「これから」
「そうしてもらうわ」 
 是非にというのです。
「いいわね」
「わかりました」
「それじゃあ買わせてもらいます」
「今から」
「お土産にさせてもらいます」
「それで皆に笑顔になってもらいます」
「そうしてね」
 オズマはにこりと笑って応えました。
「是非ね」
「さて、何を買おうか」
 おじさんはお土産を前に腕を組んで考えています。
「一体」
「村の人達にね」
 おばさんもそうしたお顔になっています。
「どれがいいかしら」
「迷うな」
「そうよね」
「どうにもな」
「ええと、迷ったらね」
 ドロシーがここで言いました。
「どれにしようかなってね」
「そう言ってか」
「そうしてなの」
「一語一語言いながらものを指さしていって」
 そうしてというのです。
「一語ごとにその対象を変えていって」
「最後にあたったものをか」
「変えばいいのね」
「しっかり考えないといけない時もあるけれど」 
 それでもというのです。
「そうして決めてもね」
「いいんだな」
「そうなのね」
「こうした時に迷ったらね、それかね」
 さらに言うドロシーでした。
「その人それぞれの好きなものでいいのよ」
「僕だと首輪が好きだよ」
 トトが笑って言ってきました。
「お洒落だからね」
「トト首輪一杯持ってるわね」
「うん、コレクションにしてね」
 ドロシーに尻尾を振って応えます。
「全部大事にしてるよ」
「そうよね」
「だからね」  
 それでというのです。
「僕だとね」
「首輪をプレゼントされると嬉しいわね」
「その人の好きなものをプレゼントしたら」
 そうしたらというのです。
「喜んでくれるよ」
「そうね」
「ただ皆に一度にプレゼントするなら」
「それならね」
 ドロシーはその場合もお話しました。 
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