| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十六部第二章 教育改革その三十一

「我々がいる銀河系も宇宙の中の小さな粒だが」
「その宇宙ですら限りがある」
「そして造るものもですね」
「無限ではない」
「幾ら多くとも」
「そして売る数もだ」
 造る数もそうでというのだ。
「限りがある」
「造った数以上は売れないですね」
「どうしても」
「それはもう言うまでもないことで」
「それは当然のことですね」
「連合の全ての国に売りたくてもだ」
 自国の製品をだ。
「どうしてもだ」
「限りがありますね」
「そのことは」
「それで、ですね」
「どうしても手が届かない市場がありますね」
「我々はそこに進出してだ」
 そうしてというのだ。
「売ればいい、そうすればだ」
「利益を上げることが出来て」
「それが国力の発展につながりますね」
「そうなりますね」
「左様ですね」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「やり方はある、六大国の市場に進出してだ」
「同じものを売るとなると」
「容易ではないですね」
「その相手国よりよいものを出さないと売れないので」
「苦労しますね」
「それはそれでやり方ではある」
 ガラサはその戦略も否定しなかった、国家戦略のそれを。
「それだけよい製品を造ってだ」
「売りならですね」
「そしてその国を破るならですね」
「それも手ですね」
「戦略としてありますね」
「そうだ、だが私はそれをリスクが大きいと見てだ」 
 それでというのだ。
「そちらに売りたい、また造船が弱い国もあるな」
「ですね、連合の国の中には」
「中にはそうした国もあります」
「そうした国に売って」
「そして利益を得ますね」
「ビジネスはお互いが儲かることだ」
 このことが大事だというのだ。
「一方だけ利益を得てはだ」
「その時はよくてもですね」
「やがて反感を買って」
「そして損になりますね」
「長い目で見ますと」
「一人勝ち、美味しいとこ取りは長くは続かない」
 ガラサは言い切った。
「自国第一と言って自国のことしか考えないならだ」
「やがて他国から白い目で見られ」
「そしてそれが損になりますね」
「それにつながりますね」
「それが世の摂理だ」
 そうだというのだ。
「だからだ」
「それで、ですね」
「それはしないですね」
「首相としては」
「売る相手にはだ」
 その市場の国々にはというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧