| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

スーパー戦隊超決戦

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八話 人の姿でその十五

「全くね」
「それこそ何でもないってな」
「捨てるわね」
「バスコもジニスもそうだったしな」
「私達が戦った皇帝もね」
「ブラセルもそうだったろ」
「ああした連中が人間じゃないのね、バスコは本来の姿は人間と同じでも」 
 変身してもとだ、大治は話した。
「確かにあそこまで酷いとね」
「人間じゃないな」
「もうね」
「歪んでいても人間の心にはそうしたものもある」 
 こう言ったのは押切だった。
「それならな」
「クエルボなんかもそうなるな」
「まだ人間だったな」
「ギリギリかも知れないけれどな」
 クエルボの場合はとだ、宝路は押切に真面目な顔で話した。
「まだな」
「あいつも人間だったか」
「人間じゃないっていうのは難しいのかもな」 
 宝路は自問自答する様にこうも言った。
「そしてドクターマンは結局な」
「最後まで人間性を捨てなかったのですね」
「ああ、本人は人間を否定してな」
 そうしてというのだ。
「機械こそが全てと思ったつもりでもな」
「つもり、ですね」
「そうだったんだ」
 マブシーナに真面目な顔で話した。
「実はな」
「そうだったんですね」
「だから幹部達の考えも人間そのもので」
「あっ、ギアは確かにそうでした」
 マブシーナも言われて気付いた。
「彼等は誰もがです」
「凄い人間的だっただろ」
「はい、もう私達の中にいても」
「考え方次第で仲間にもなれる位な」
「人間のものでした」
「造ったものにはその造った人の心が出るんだ」
 マブシーナにこうも話した。
「だとするとな」
「彼は紛れもなくですね」
「人間であったんだ」
「最後の最後まで」
「だからだな、俺も嫌い抜けないな」
 宝路は今度は首を傾げさせつつ述べた。
「外道でもなかったしな」
「うん、悪い奴ではあったね」
 博多は兄のその言葉に頷いた。
「けれど大教授ビアスもだけれど」
「人間的でな」
「それ故に悲しい部分があるね」
「そうだろ」
「悪いことをしてもね」
「何かな」
「悲しい部分もあったりするね」
 は肩も考えつつ述べた。
「不思議とね」
「人間だとな」
「うん、人間だとね」
「悪いことをしてもな」
 そうであってもというのだ。
「どうしてもな」
「悲しさもあるね」
「人間性って大事なんだよ」
 宝路は神妙な顔で述べた。
「それを捨てるか最初からないとな」
「そうなってはどうにもなりません」
 マバユイユが応えた。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧