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修学旅行で注目された人

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第一章

                修学旅行で注目された人
 静岡から関西に修学旅行に行ってだった。
 その中学校の学生達は何かと見回っていた、奈良や京都の様々な観光名所を見て回っていた。その中に須藤奈央もいた。
 大きな黒目がちの目で赤い奇麗な唇に大蒜ににた形の鼻と黒のロングヘアである。背は一五二位でそこそこのスタイルだ。
 その彼女が今紺色の学校のセーラー服を着て東大寺にいたが。
「大仏さん噂通りね」
「大きいわね」
「立ったらどれだけ大きいか」
「ウルトラマンやゴジラにも引けを取らないわね」
「実際に立つことないけれどね」
「本当に大きいわね」
「そうね、それでこれからね」
 奈央はクラスメイト達に話した。
「京都に行くのよね」
「そうそう、電車でね」
「あっちに行って」
「今度は京都見回るのよ」
「そうするのよ」
「京都ね、はじめて行くけれど」
 奈央はこの街について言った。
「駅も大きくて広いのよね」
「静岡駅よりずっとで」
「京都は相当らしいわね」
「だからはぐれないでね」
「皆で行かないとね」
「先生言ってたしね」
 それでとだ、奈央はクラスメイト達と一緒に京都駅に入ったら注意しようと言い合った。そうしてだった。
 東大寺を観た後は電車に乗って京都駅に着いた、そこからバスでホテルに向かうことになったがバス停に向かう途中でだ。
 ふとだ、誰かが言った。
「あれ将方さんじゃないのか?」
「えっ、将方さんって?」
「俳優の将方寛貴さん?」
「まさか」
「あそこ見ろよ」 
 自分達の方に来る大柄できりっとした顔のスーツの男を見つつの声だった。
「将方さんだぞ」
「本当だ」
「将方さんだな」
「そういえば今時代劇の収録やってるよ」
「京都の映画村で」
「それで元々家京都らしいしな」
 まさにこの街で暮らしているというのだ。
「それでか」
「こっちにいても不思議じゃないか」
「これから映画村に行くんだな」
「うわ、まさかね」
 奈央もその俳優を見て言った。 
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