八条学園騒動記

「感謝しないで文句ばかりで」
「そんな人生だとね」
「百年生きてもね」
「何もないね」
「まさに無駄にね」
「生きてるだけだね」
「世の中そんな人もいるけれど」
　この時代にもそうした輩はいるということだ。
「大抵の人はね」
「百年生きていたら」
「それなりにね」
「色々あって」
「人生の深みもね」
　こうしたものもというのだ。
「備わって」
「もう五歳位言われても」
「全くね」
　それこそというのだ。
「動じないのよ」
「そうなるんだね」
「私の親戚でもね」
「そんな人いるんだ」
「あんたにもいるでしょ」　　
　セドリックにこう返いた。
「そんな親戚の人」
「百歳いった人が」
「やっぱりね」
「何人かいるよ」　
　セドリックは正直に答えた。
「僕にもね」
「そうした人達に聞けばいいわ」
「それでわかるんだね」
「実際にね」
「百歳にもなったら」
「もう多少年齢を間違えられても」　
　そうなってもというのだ。
「気にしなくなるのよ」
「女の人でも」
「外見もね」
　そちらもというのだ。
「わからないしね」
「百年生きたら誰でもお爺さんお婆さんだしね」
「七十位だと若く見られても」
　この時代では七十代でもしっかりとしている、働いている人も普通に存在している。
「百歳になると」
「もう、でしょ」
「誰であっても」　
　こうウェンディに話した。
「そうなるしね」
「だからね」
「尚更だね」
「気にならないのよ」
「そうなんだね」
「まあ日本の天皇陛下には」
　ウェンディは今度はこの方々の話をした。
「古代普通に百何十歳の方々おられるけれど」
「あの欠史十代だね」
「ええ、何か実は一年がね」
　古事記のその記述ではというのだ。
「月単位だったんじゃってね」
「言われてるんだ」
「そんなお話聞いたことあるわ」
「そうだったんだ」
「けれどそのまま考えたら」
　その在位期間をだ。
「普通にね」
「百歳越えていて」
「無茶苦茶なのよね」
「古代で百歳越えた人が代々って」
「流石に有り得ないわよね」
「ちょっとね」
　セドリックもそれはと返した。
「幾ら何でもね」
「日本の歴史って四千年だけれど」
「そのうち何割かは怪しいんだね」　
　その欠史十代の頃はというのだ。