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ドリトル先生と不思議な自衛官

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第七幕その四

「それでだよ」
「長い間訓練してきて」
「それだけの操艦技術を身に着けてきたんだね」
「それぞれの軍人さん達が」
「そうしてきたんだね」
「そして今も」
「そうだよ、凄いことだよ」 
 唸った口調でした。
「このこともね」
「全くだね」
「大和みたいな巨大な軍艦を瀬戸内海みたいな難所で動かして」
「そして他の軍艦もそうで」
「今の海上自衛隊もそうで」
「脱帽するよ」
 先生は心から言いました。
「僕もね」
「僕達イギリス生まれでね」
「海軍の国だけれど」
「その私達も思うわね」
「素直にね」
「全くだよ、イギリス海軍は帝国海軍のお師匠さんにあたるけれど」
 それでもというのです。
「けれどね」
「それでもだよね」
「帝国海軍はお師匠さん超えたかもね」
「操艦技術見ても」
「そうかも知れないね」
「そうも思うよ」 
 先生としてはです。
「その歴史を見るとね」
「全くだね」
「そしてその歴史は海上自衛隊にも受け継がれている」
「そうなっているね」
「途絶えたんじゃなくて」
「自衛隊はやっぱりね」
 この組織はというのです。
「軍隊でね」
「日本軍の伝統が受け継がれてるよね」
「海自さんもそうで」
「空自さんもで」
「やっぱり陸自さんも」
「陸自さんはかなりアメリカ軍の考えが入っているけれど」 
 それでもというのです。
「元々警察予備隊としてはじまった時に」
「一旦解体されて」
「それから発足したんだよね」
「警察予備隊が」
「それが自衛隊になったね」
「その警察予備隊に」
 この組織にというのです。
「かつての日本軍の人が大勢入ったからね」
「陸軍将校だった人も」
「今の陸上自衛隊に入隊したから」
「それでだよね」
「伝統は受け継がれてるね」
「帝国陸軍のそれも」
「そうだよ、それは悪いことじゃないから」
 決してというのです。
「軍隊の伝統が続くと」
「いい考え方も受け継がれて」
「知識や経験もだよね」
「そうなっていって」
「いいよね」
「そうだよ、一日にして成らずだからね」
 どんなこともというのです。
「だからね」
「それでだよね」
「日本軍と自衛隊もそうで」
「伝統が受け継がれる」
「知識や経験も」
「とてもいいことだよ、ただ」
 それでもと言う先生でした。
「どうしても悪い部分もね」
「出来るよね」
「世の中のものは」
「何でもね」
「いいものもあればね」
「当然悪いものもあるね」
「そうしたものは受け継いだら駄目でね」
 そうであってというのです。 
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