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お寿司食べ放題

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第三章

「やってますんでまた来て下さいね」
「毎年やってるんですか」
「そうです、期間限定で」
 こう果南に話した。
「それで」
「毎年ですか」
「食べ放題をやったら」 
 そうすればというのだ。
「それが評判にもなりますし」
「お店を紹介しているサイトでもコメントとか書きますし」
 夫はまずはこのことを挙げた。
「それでインスタでもですね」
「ブログやエックスでも紹介してもらえるんで」
「いい宣伝になりますね」
「ですから」
 親父はさらに話した。
「毎年やっています」
「そうですか」
「食べ放題だとこっちもリスクありますけどね」
「沢山食べる人が来れば損をしますね」
「採算から見れば。ですが」 
 それでもというのだ。
「お店の宣伝になると思えば」
「いいですか」
「はい、そう思っています」
「じゃあ宣伝させてもらいますね」 
 妻は早速自分のスマートフォンを出して言った。
「エックスとフェイスブックで」
「そうしてくれますか」
「はい、とても美味しいですから」
 店の寿司はというのだ。
「是非」
「それが狙いですし」
 店のとだ、親父も否定しなかった。
「それなら」
「はい、紹介させてもらいますね」
 満面の言った、そうしてだった。
 一家で寿司を心おきなく食べた、そのうえで妻が宣伝した。そのうえで店を出て家に帰ってであった。
 夫はお茶を飲みながらだ、妻に言った。
「食べ放題は損をするかも知れないけれど」
「お金の面ではね」
「けれどお店の宣伝になるなら」
「期間限定でもやるといいわね」
「美味しかったね」
 娘も笑顔で言った。
「また行こう」
「うん、そうしよう」
「またね」
 二人で娘に笑顔で応えた、そうしてだった。
 実際にまた店に行った、また食べ放題だったがしっかりと宣伝した。すると親父はまた笑顔になった。


お寿司食べ放題   完


                 2024・3・16 
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