おぢばにおかえり
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第七十九話 残さないことその二十一
「ひながたに出来たらね」
「そうですか、おみちの人にです」
新一君は私に明るい笑顔で言ってくれました。
「特にです」
「多いのね」
「親戚に周りの人に」
「それにおみちの人達ね」
「はい、本当にこれからはですね」
「そうした人達を見るのよ」
ひながたにすべき人達をです。
「いいわね」
「それが一番ですね、カレーもですね」
「カレーも?」
「おぢばのカレーをひながたにして」
新一君はこんなことも言いました。
「美味しいカレー作るべきですね」
「そこでそう言うのね」
「はい、そう思いましたけれど」
「そうね、美味しいものいただいたらね」
それならです、私も言われて思いました。
「その美味しいものをお手本にして作るものね」
「ですからこう思いました」
「いい考えね、私もね」
今心から思いました。
「そうしていくわね」
「そうされますか、先輩も」
「ええ、そうするわ」
こう新一君に答えました。
「是非ね、新一君もいいこと言うわね」
「そうですか?」
「ええ、嫌いな相手を嫌い過ぎるけれど」
そうした短所はあってもです。
「ちゃんとした考えもあるわね」
「カレーについてもですね」
「ええ、新一君もしっかり考えることをね」
「思いました?」
「あらためてね」
「そう言われると僕はあまり」
「考えてないの?」
「はい」
こう言ってきました。
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