星河の覇皇
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第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その三十六
その書類を見てこう言った。
「これで一つ我がエウロパはよくなった」
「といいますと」
「そのサインによってですね」
「そうですね」
「そうだ、私の権限でだ」
首相のそれでというのだ。
「介護職の教育のさらなる充実を求めていてだ」
「そのことがですね」
「その書類に書いてあり」
「それで、ですね」
「その書類にサインした」
今そうしたというのだ。
「だからだ」
「それで、ですね」
「今またエウロパはよくなった」
「さらに」
「そうだというのですね」
「そうだ、まさに昨日よりもだ」
今日はというのだ。
「よくなっていく、我々はな」
「そうですね」
「それで、ですね」
「今もよくなった」
「そうなったのですね」
「そうだ、そして介護職もだ」
これもというのだ。
「今以上にだ」
「いい仕事にしていきますね」
「大変な仕事ですが」
「そうしていきますね」
「辛いだけの仕事はな」
これはというと。
「その仕事はやがてだ」
「人が来なくなりますね」
「そうなりますね」
「やがては」
「だからですね」
「給与や待遇、それにだ」
「労働時間ですね」
周りも言った。
「そうしたこともですね」
「全て整えて」
「そしてですね」
「よくしていきますね」
「そうする、そしてだ」
そのうえでというのだ。
「その仕事も盛んにしていく」
「左様ですね」
「ただそれでもですね」
「問題点があればですね」
「その時はですね」
「それを正していく」
カミュはこうも言った。
「そして思うことだが」
「何でしょうか」
「一体」
「何かありますか」
「今後サハラだが」
この国のことも言うのだった。
「統一されるとな」
「その時にですか」
「どうするかですか」
「あの国に対して」
「総統は連合とは対立を続けられる」
エウロパから見て宿敵であるこの国はというのだ。
「このことは絶対だ」
「公約でも掲げられていましたし」
「政策でもそうですし」
「だからですね」
「あの国に対してはですね」
「対し続けるが」
それでもというのだ。
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