八条学園騒動記
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第七百三十九話 スパイは何処にいるその七
「褐色の肌にだ」
「黒い髪と目だな」
「アジア系のものね」
「だが黄色人種でははない」
マウリアの者達はというのだ。
「紛れもなくだ」
「白人でか」
「エウロパの連中もそこに入れば」
「ちょっと色素を変えればな」
体の中のそれをだ。
「薬物でも何でも出来る」
「色素を変えることはな」
「それはね」
「だからそうしてだ」
そのうえでというのだ。
「肌を褐色にしてだ」
「そして髪の毛と目を黒くする」
「そうすればね」
「わからない」
実はエウロパのスパイであるとだ。
「そうなればな」
「それならだ」
テンボはタムタムの話をここまで聞いて言った。
「山城星系のマハラジャタウンはな」
「いるかもな」
タムタムも否定しなかった。
「潜り込んでな」
「そこで活動しているか」
「ホームレスも階級にある」
マウリアではだ。
「ごく普通に代々だ」
「ホームレスか」
「あちらでは乞食と言うそうだが」
「連合だとホームレスだな」
「そのホームレスもな」
彼等もというのだ。
「いるからな」
「マハラジャタウンにか」
「そこにこっそりとだ」
マハラジャタウンの住人達にも言わずにというのだ。
「ホームレスに潜入してな」
「そのうえでなの」
「ホームレスになればな」
その時はというのだ。
「もうな」
「その時はか」
「わからないかもな」
「そうなるとな」
「変装は色々でだ」
それでというのだ。
「ホームレスの変装もあるな」
「実は定番の一つよ」
ジャッキーもそれはと答えた。
「連合ではホームレスっていってもね」
「政府が何かと援助してな」
「居住施設とかお仕事とか斡旋してくれて」
「すぐに脱却出来るな」
「そうだけれど自分の考えでね」
「やっている人もいるな」
「だからね」
それでというのだ。
「そうした人達に変身したら」
「変装だろ」
「ああ、そうだったわね」
「探偵は変身しないだろ」
「スパイもね」
「それは狐や狸だな」
タムタムは真顔で話した。
「変身は」
「そうだったわ」
「だからな」
この場合はというのだ。
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