ドリトル先生と不思議な自衛官
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第三幕その九
「暗いね」
「重い感じがするね」
「まさに冬の海だね」
「しかも波が高いし」
「そう、これが舞鶴の海で」
先生達は海沿いの道を歩いています、その中で先生は皆に説明しました。
「冬はこうなるんだ」
「何か船で出ても」
「動かすのが難しそうだね」
「どうもね」
「かなり難しいよ」
皆にその通りだと答えました。
「舞鶴もっと言えば冬の日本海はね」
「やっぱりそうだね」
「この波の高さだとね」
「進むのは難しいわ」
「操艦が大変だよ」
「その冬の日本海でも多少は出てね」
そうしてというのです。
「行動しているんだ」
「海上自衛隊の護衛艦は」
「そうしているのね」
「こんな荒れた海に出て」
「そうしても」
「あの通りね」
見れば実際に海に一隻の護衛艦があります、その海を進んでいます。
「動いているよ」
「うわ、本当だ」
「本当にこの海を進んでいるよ」
「これは凄いよ」
「物凄いわね」
「この舞鶴の辺りも航海が大変で」
それでというのです。
「横須賀は世界一船の行き来が多くて」
「ああ、江戸湾わね」
「東京や横浜があるから」
「どちらも世界屈指の港町だから」
「船の行き来がとんでもなく多いね」
皆もこのことは知っています。
「そして佐世保の辺りは海流が複雑で」
「やっぱり船が進みにくいんだ」
「あの辺りも」
「そうなのね」
「大湊の辺りも北海道のオホーツク海でね」
「あそこも荒れるよね」
「冬のオホーツク海って」
「大湊ってあちらに近いから」
「あそこまで行ったりするのね」
「そうだよ、そして特にね」
先生は一呼吸置いてお話しました。
「呉がね」
「瀬戸内海にある」
「広島県のあの街ね」
「あそこも軍港だったし」
「今も海自さんの基地があるわね」
「瀬戸内海も世界各国の船が行き来しているね」
先生は瀬戸内海についてまずこのことをお話しました。
「大阪に神戸って港があるから」
「そうそう」
「瀬戸内海って船多いのよね」
「もう色々船が行き来してるわ」
「あまり広くない海の回廊みたいな場所だけれど」
「しかもあそこは小島も多くて」
そうした地理的環境でというのです。
「海流も複雑でそれが季節によって変わるし」
「とんでもないわね」
「船の行き来が多くて小島も多くて」
「海流もそうって」
「迷路みたいじゃない」
「しかも日本近海は漁業が盛んだから」
その為にというのです。
「漁船や網もね」
「多いんだ」
「尚大変だね」
「そんな環境だと」
「そうした海をいつも行き来しているから」
それでというのです。
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