八条学園騒動記
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第七百三十八話 銀の薔薇その九
「それでもなの」
「そう、それでもね」
これがとだ、レミも答えた。
「エウロパにはないのよ」
「そうなのね」
「あくまで連合でしか発見されていない」
そうしたというのだ。
「幻のお花よ」
「連合にしかない」
「そうなのよ」
「そこは面白いわね」
「そうよね、それはね」
「何かエウロパの人達が聞いたら」
それならとだ、彰子は考えて述べた。
「どう思うかしら」
「そこも気になるわね」
「そうよね」
「まあざまみろってね」
その様にというのだ。
「連合にあってもエウロパにはないから」
「そう思う人もいるのね」
「そうみたいよ」
「あの、そう言ってもね」
七海がその話を聞いて言ってきた。
「連合って物凄く沢山の星があるから」
「それでよね」
「もうね」
それこそというのだ。
「連合にあってエウロパにないものなんて」
「幾らでもあるわね」
「星の数を比べたら」
連合とエウロパのというのだ。
「もうね」
「全く違うわね」
「桁が違うから」
「こっちは銀河系のかなりの部分が領土だから」
「エウロパなんて端っこよ」
広大な銀河系のというのだ。
「そう考えたらね」
「星の数も違うわね」
「全くね」
それこそというのだ。
「だから」
「連合にあってエウロパにないものって」
「それこそ星の数程よ」
七海はまたこの表現を用いて話した。
「あるわよ」
「そうよね」
レミもそれはと頷いた。
「言われてみれば」
「だからね」
「そう言ってもなのね」
「当然だから」
「言うことはないわね」
「全くないでしょ」
七海はそれこそと言い切った。
「もうね」
「そうなるわよ」
「一々言うまでもない」
「何か暗黒宙域を踏破して」
彰子がこの話をした。
「その向こうの新天地手に入れるのよね」
「そう計画してるみたいね」
「あそこに物凄い数の星があるそうね」
「みたいね」
レミも言葉を返した。
「どうも」
「そこに行ったら」
「この銀の薔薇もあるかもね」
「そうよね」
「宇宙に二つとないとかいうけれど」
「あるわよね」
「違う星に行っても」
それでもというのだ。
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