オズのヘンリーおじさん
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第二幕その八
「お二人が来なくてもね」
「そうするのね」
「誘っても頷いてくれないなら仕方ないわ」
その時はというのです。
「もうね」
「諦めるしかないのね」
「時として諦めることも大事でしょ」
「ええ、またの機会ということで」
「それも世の中だから」
それ故にというのです。
「その時は私達だけでよ」
「行くのね」
「そうしましょう」
「まあ行ってお話してみてだね」
トトはドロシーの足下を歩きつつ言います。
「どうなるか」
「お二人の返事次第ね」
「それがどうなるかで」
「それを待てばいいのね」
「うん、まあドロシーが誘うなら」
トトはドロシーを見てオズマにお話しました。
「きっとね」
「大丈夫ね」
「ドロシーはお二人にとって娘みたいなものだから」
それでというのです。
「ドロシーのお誘いならね」
「聞いてくれるのね」
「きっとね」
「それじゃあ」
「期待していいと思うよ」
そうだというのです。
「本当にね」
「言われてみると」
オズマはドロシーとエメラルドの都の宮殿でいつも一緒にいる人としてトトに答えました。勿論ドロシーと一緒にいるトトともです。
「そうね」
「そうだよね」
「トトが言ってくれるなら」
それならというのです。
「そうよね」
「僕もお二人とずっと一緒にいたからね」
「カンサスで」
「それでドロシーだけでなくね」
「お二人のこともよく知ってるわね」
「家族だからね」
それ故にというのです。
「わかるよ」
「そうなのね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「今こうして言うよ」
「そうね、二人が忙しくなくて」
ドロシーも言ってきました。
「私が一緒に行こうと言ったら」
「誘いに頷いてくれるわね」
「きっとね、そして」
「一緒にね」
「冒険の旅に行ってくれて」
そうしてというのです。
「漁港でね」
「海の幸も山の幸もなのね」
「楽しんでくれるわ」
そうしてくれるというのです。
「必ずね、それにね」
「それに?」
「実は一週間位前におじさんとおばさんとラインでお話したけれど」
「そちらでなの」
「その時に麦も玉蜀黍もジャガイモも全部収穫し終えて」
それでというのです。
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