仮面ライダーディケイド 本当の自分自身
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第二十五章
「これで終わりだな」
「見事だ」
スサノオもそれを受けたうえで静かに返した。
「ディケイド、君の勝利だ」
「そうだな。しかしだ」
「しかしか」
「私は完全に倒れることはない」
スサノオはディケイドに背を向けたままだ。その姿で言うのだ。
「何があろうともだ」
「そしてまた戦うか」
「見せてもらう」
こう返したのである。
「君達をな」
「ではそうさせてもらおう。貴様がそれを望むのならな」
「降りる気はないのだな」
「ライダーならば誰でもだ」
一人の例外もないのだという。ディケイドはこう話しながらその脳裏にこれまでのライダー達の姿を思い浮かべていた。そのうえでの言葉だった。
「貴様との戦いを途中で降りるつもりはない」
「そうか」
「人だからだ」
その理由も話してみせた。
「人だからこそだ。それは何があろうとない」
「そうだな。では私もだ」
「またか」
「既に次の手は打っている」
スサノオの言葉は楽しむものだった。
「それはもうわかっていると思う」
「察しはついている」
ディケイドもこう返す。
「こちらもな」
「その時にまた会おう」
スサノオは楽しむような声で言ってきた。
「それでは。今はだ」
「去るのだな」
「ディケイド、君との戦いもまた」
ここでだった。彼は振り向いてきた。それとほぼ同時にディケイドも振り向いてきた。そうしてお互い見合いそのうえでの話になっていた。
「面白いものだった」
「面白ければいいのか」
「それが私だ。私は永遠の時の中を生きている」
「虜囚としてだな」
「楽しみが欲しいのだ」
スサノオは言うのだった。
「その為にだ。また君達の前に出よう」
「ではその時にまた、だ」
「また、なのだな」
「貴様と闘いそして倒す」
ディケイドはこう彼に返した。
「それではだ」
「さらばだ」
スサノオの別れの言葉満足したものだった。そうして。
静かに青い炎に包まれそのうえで背中から倒れていく。それと共にだった。
塔が崩れていく。ディケイドはその揺れる有様を冷静に見上げながら述べた。彼もまた落ち着いたものでありそれを見てもどうということはなかった。
「出るとするか」
何とでもないようにその場を後にする。
外での戦いはもう終わっていた。立っているのはライダーだけだった。
「終わったな」
「そうだな」
RXがブラックの言葉に頷いていた。
「この世界でのこの戦いもだ」
「確かに終わった」
「ああ。しかしだ」
ここでRXは塔を見ながら言うのだった。
「ディケイドはだ」
「生きているのか、だな」
「そうだ。戦いが終わったのは間違いない」
塔が崩れていくのを見ているとだ。それは間違いなかった。
「だが。果たして彼は」
「心配ない」
だがここでアマゾンが言ってきたのだった。
「ディケイド大丈夫、生きている」
「そう言えるのか」
「うん、アマゾンわかる」
アマゾンはブラックの問いにも答えた。
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