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星河の覇皇

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第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その三

「三百年の違いも数十年で」
「追いつけますね」
「かつて日本が開国してから僅か数十年で我々に追いついた様に」
「それは出来ますね」
「そちらは」
「そうです、そちらは一番容易いです」 
 技術的に追いつくことはというのだ。
「むしろそれが出来ずしてです」
「連合を超えることは出来ないですね」
「三百年もの技術の差を埋める」
「それが出来ずして」
「到底」
「日本に出来て我々に出来ないか」
 連合の国にというのだ。
「答えは出ていますね」
「はい、まさに」
「連合の国に出来て我々に出来ない」
「そんな筈がないですね」
「我々に出来ないことがですね」
「有り得ないです」
 それはというのだ。
「ですから必ずです」
「出来ますね」
「技術の差は埋められますね」
「それは出来ますね」
「必ず」
「数十年で、そして所得も」
 国民所得もというのだ。
「こちらもです」
「安易ですね」
「容易く出来ますね」
「左様ですね」
「出来ます」
 まさにというのだ。
「こちらも」
「幾ら今連合と圧倒的に開いても」
「国民所得についても」
「それでもですね」
「我々はですね」
「必ず出来ます、そしてです」
 それでというのだ。
「問題はです」
「やはり人口ですね」
「こちらのことですね」
「四十倍の開き」
「それをどうするかですね」
「我々は人口増加政策に転じましたが」
 これまでの伝統的な人口抑制政策を転換させたのだ、これもギルフォードの政策の一つであるのだ。
「しかし」
「それでもですね」
「我々はですね」
「そうすぐに人口が増えるか」
「そのことについては」
「二倍に増えてもです」
 それでもというのだ。
「二千億、しかも連合は容易に増えます」
「何でも百年後は三杯に増えているとか」
「十二兆に」
「そこまで増えられますと」
「厄介ですね」
「はい、野蛮人は増えます」 
 即ち連合の者達はというのだ。
「簡単に」
「左様ですね」
「野蛮人は好色なものです」
「ですから簡単に増えます」
「呆れるまで多く」
「これまで増え続けてきたのです」
 それが連合の歴史だった、人口増加政策を続けた結果増え続けてきているのだ。 
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