| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

オズのヘンリーおじさん

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二幕その五

「あの食べものも」
「そうだね」
「刻んだお葱と生姜をお味噌に入れて混ぜて」
「木の板に付けて焼く」
「これがまたね」
「実に美味しいね」
「焼き味噌ね、おじさんとおばさんは」 
 ドロシーは二人のお話を聞いて思いました。
「そうしたものを食べているかしら」
「どうだろうね」  
 トトはドロシーの今の言葉に首を傾げさせて応えました。
「何しろ質素で」
「まだ昔ながらの部分があるから」
「生活がね」
「それなら」
「魚介類もだけれど」
「和食もね。中華料理とかも」
 こちらのお料理もというのです。
「どうなのか」
「不安だね」
「あまりというかね」
「殆どだね」
「食べていないんじゃないかしら」
「中華料理も魚介類使ったの多いでしょ」
 エリカが言ってきました。
「海老蒸し餃子とか蟹焼売とか海鮮麺とか」
「海鮮炒飯もあるし八宝菜にも入れるわ」
「お魚を揚げてあんをかけたりね」
「何かとね」 
 中華料理はとです、ドロシーはエリカに答えました。
「あるわ」
「海老も烏賊も使って」
「貝もね、本当に何かとね」
「魚介類も食べるわね」
「中華料理もね、実はお刺身もあるし」
 中華料理にはというのです。
「美味しいのよ」
「中華料理にもあるのね、お刺身」
「日本にもあってね」
 それでというのです。
「中華料理にもあるの」
「中華料理って火を通すけれど」
「そうしたものばかりでもないの」
「そうなのね」
「ええ、けれどね」
「ヘンリーさんとエマさんは」
「そうしたものも食べているか」
 どうにもというのです。
「わからないというか」
「殆ど食べていないわね」
「多分ね」
 こう言うのでした。
「考えれば考える程ね」
「そうだって思えるわね」
「どうもね」
「若しも」
 オズマはお漬けもの青菜のそれを食べつつ言いました。
「あの人達が魚介類を食べたいと言われたら」
「それならよね」
「その時はね」
「マンチキンの東の港町に行って」
「漁港のね」
「海のものも川のものも獲れる」
「そこでね」
「おじさんとおばさんにご馳走するのね」
「そうしましょう」
 是非というのです。
「ここは」
「それではね」
「そして」
 そのうえでというのです。
「満足してもらいましょう」
「そうね、お寿司だけじゃなくて」
「他の色々なお料理をね」
「食べてもらうのね」
「時間をかけてね」
 そうしてというのです。
「フライもムニエルもあるし」
「カルパッチョも」
「ブイヤベースもあるわよ」
 オズマは笑顔でこのお料理もと言いました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧