神々の塔
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第五十六話 天空に向けてその六
「星の者が多かったら」
「ええと思ってたね」
「けれど私達が強くなって」
星の者達がというのだ。
「神具も多く持って」
「上手に使いこなす」
「そのことを見落としてたわ」
「そやったね」
綾乃も残念そうに答えた。
「ほんまね」
「それでや」
「うち等はあの戦で負けたわ」
「引き分けとなってるけどな」
「実質うち等の負けや」
「そや、ほんまな」
まさにというのだ。
「そう言ってええわ」
「あの戦については」
「枢軸は星の者が全員自分達を徹底的に強くしてな」
そうしてというのだ。
「神具も一つずつ多く持って」
「そして上手に使って」
「それで私達と戦って」
「勝ったね」
「勢力はこっちの方が圧倒的に上で」
そうであってというのだ。
「装備もな」
「遥かに上やったね」
「そやけどな」
そうした状況だったがというのだ。
「けどな」
「負けたんは」
「そこやった」
「星の皆の質やね」
「連中はそれでや」
まさにというのだ。
「一点突破を計ってな」
「それで突破したんやね」
「それで勝ったんや」
「そのことを最大限に生かして」
「そうしてな」
「それが一点突破やね」
「ここで言うな」
「戦力を見て」
綾乃は考える顔になって述べた。
「こっちの有利なポイントがあれば」
「それを最大限に活用してや」
「戦うのが戦で」
「枢軸はそれで勝ったんや」
「星の人等の力を使って」
「こっちはまず数で勝ってた」
リーは連合と枢軸の決戦の時の自分達の有利だった点を具体的に話した、敗戦から振り返って話しているのだ。
「十倍やった」
「圧倒的やったね」
「そして兵器と装備もな」
この二つでもというのだ。
「勝ってた」
「あっちは鋼鉄の剣とかライフル銃で」
「こっちは連合軍支給のな」
「ずっと上の武器で」
「敵は一次大戦位の兵器でな」
「こっちは二次大戦やね」
「物資も圧倒してた」
こちらもというのだ。
「ほんまな」
「移動要塞に常に補給してたし」
「その補給も万全でな」
「そこを拠点に皆休養も摂ってたし」
「英気も充分やった」
リーは確かな声で言った。
「ほんまな」
「そやったね」
「そしてな」
リーはさらに言った。
ページ上へ戻る