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オズのヘンリーおじさん

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第一章その二

「カンサスでの暮らしもね」
「幸せだったね」
「おじさんおばさんトトと一緒だったから」
「そうだね」
「あの、それでなのですが」
 恵梨香が言ってきました。
「今ドロシーさんはエメラルドの宮殿に住んでおられますね」
「ええ、オズマそれにベッツイにトロットと一緒にね」
 ドロシーは恵梨香の今の言葉に答えました。
「そうしているわ」
「そうですよね」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「幸せよ」
「エメラルドの都でも」
「皆特に私が冒険好きで」
 にこりと笑ってこうも言いました。
「四人揃うことは少なくでも」
「オズの国の王女の方々が」
「それでもね」
「四人の王女の方々がですね」
「この宮殿で暮らしているのよ」
 エメラルドの都のというのです。
「そうしているのよ」
「そうですね」
「それでおじさんとおばさんはね」 
 お二人はといいますと。
「今はエメラルドの都の北の方で」
「農家をされていますね」
「そして暮らしているのよ」
 そうだというのです。
「幸せにね」
「それは何よりですね」
「本当にね、今は何の心配も憂いもなくて」
 それでというのです。
「大好きな農業をね」
「やっておられますね」
「玉蜀黍やジャガイモや麦を作って」
 そうしてというのです。
「幸せにね」
「過ごしてくれてるからね」
 トトも笑顔で言います。
「僕達も嬉しいよね」
「本当にね。ただね」
 ここでこうも言ったドロシーでした。
「最近おじさんとおばさんに会ってないわね」
「そうだね、今気付いたけれど」
「ずっと宮殿にいるか冒険で」
「おじさんおばさんにはね」
「会ってないわ」
「そうだね」
「育ての親なのに」
 ドロシーから見てというのです。
「それでもね」
「暫く会ってないことはね」
「よくないわね」
「そうだね」
「それならです」
 神宝はレモンティーを飲みつつ言いました、皆今はこの紅茶を飲んでいます。
「会いに行かれるといいですよ」
「何も予定がないなら」
 ジョージもレモンティーを飲んでいます。
「行かれてはどうですか?」
「それかこう思いますと」
 ナターシャはエクレアを食べながら言いました、お菓子は他には桃のムースに葡萄のタルトがあります。
「オズの国ではそちらに行くことになりますから」
「若しかしたらすぐにでも」
 カルロスはタルトを美味しそうに食べています。
「行くことになるかもしれないですね」
「そうなればいいわね」
 ドロシーは四人の言葉に笑顔で応えました。 
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