X ーthe another storyー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
最終話 終幕その九
「ずっとね」
「なかったな」
「夢の世界にいたからね」
「それがこれからはな」
「飲めるよ。その他にも」
草薙にさらに話した。
「起きた世界の色々なことをね」
「楽しんでるんだな」
「見て回って飲んで食べてね」
「今もそうしてるしな」
「楽しんでいるよ」
実際にというのだ。
「僕はね」
「それはいいことだな」
「うん、ただ起きたばかりだから」
長い眠り、それからというのだ。
「身体がついていけてないよ」
「体力がないか」
「そう、だからね」
その為にというのだ。
「あと少しの間」
「身体を養うか」
「少しずつ散歩をしって身体にいいものを食べて」
その様にしてというのだ。
「やっていくよ」
「ゆっくりとだな」
「そのつもりだよ、そして丁さんと一緒に」
「夢見の仕事もしていくか」
「そうするよ」
「頑張ってくれよ。俺もな」
草薙はここまで話した牙暁に微笑んで話した。
「怪我も回復したし」
「それでだね」
「少し久留米に行くけれどな」
「自衛隊の学校に」
「けれどまた戻って来るさ」
「そうしてだね」
「地の龍として護っていくな」
こう言うのだった、彼等も楽しい時間を過ごしていた。
その中でだ、庚は丁を見付けた。それで仲間達に対して微笑んで言った。
「あちらに姉さんがいるわ」
「あの人が」
封真は白い彼女を見て言った。
「庚さんの」
「そうよ、姉さんもね」
「外に出て来たんですね」
「天の龍が出してくれたのね」
この辺りの事情は彼女にもわかった。
「そうなのね」
「そういうことですね、神威達も一緒ですし」
観れば自分達の様にバーベキューを楽しんでいる、封真は彼等のその様子を見て自然と笑顔になった。
「ここにですね」
「連れて来てもらったんですね」
「そうみたいね。それなら」
庚は優しい笑顔になって言った。
「ここはね」
「お姉さんにですか」
「挨拶をしてくるわ」
「なら俺達も」
封真は庚の言葉を受けて言った。
「一緒に」
「そうしてよね」
「はい、神威達と話していいですね」
「いいわね、それじゃあ」
「バーベキューも移動させて」
「それは力を使ってね」
手を使わずにというのだ。
「手で直接は危ないから」
「それで、ですね」
「そうしていきましょう」
「わかりました」
こうした話をしてだった。
ページ上へ戻る