八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第七百三十五話 コアラとカモノハシその四
「恐竜も食べるしな」
「本当に何でも食べる国ですね」
「水のものでもな、しかし」
「カンブリア紀の生きものになると」
「わからない、海老は食べてもな」
それでもというのだ。
「アノマロカリスはな」
「わからないですか」
「聞かない」
大尉もというのだ。
「私もな、連合は海老も色々食べてだ」
「オマール海老も食べますね」
「伊勢海老もな」
「兎角色々食べますね」
「しかしだ」
それでもというのだ。
「流石にな」
「カンブリア紀の生きものになると」
「わからない、食べられるのか」
「その時点で、ですか」
「わからない、毒はない様だが」
その体内にだ。
「しかしな」
「それでもですね」
「連合ですら食べているか」
「それはわからないですか」
「どうもな」
「そうなのですね」
「考えてみれば連合も食べないものがあるか」
大尉は自分達のコーナーの水の部分で泳いでいるカモノハシを観つつ話した、実に平和に泳いでいる。
「何でも食べるという国でもな」
「食べないものがありますね」
「そうかもな、あとカモノハシもだ」
「今我々が観ている」
「何でもな」
「食べないですか」
「それは聞かない」
この生きもの達もというのだ。
「若しかすると食べたが」
「実際に」
「美味しくないのかもな」
「そうなのですね」
「犬や猫と同じか」
「食べても美味しくない」
「牛や豚と比べるとな」
こうした食用の家畜達と、というのだ。
「それでだ」
「食べないですか」
「食べても奇食か」
「そちらになりますか」
「カモノハシはな、そして」
「カンブリア紀の生きもの達も」
「彼等もな」
食べるとすればというのだ。
「やはりな」
「奇食ですね」
「そうなるか、だがどうなのか」
「連合でも食べるか」
「それはな」
どうにもというのだ。
「疑問だ、あの生きもの達はどれもおかしな形をしている」
「そのことで有名ですね」
「神々の悪戯とさえだ」
「言われていますか」
「進化の中の試行錯誤とさえだ」
その様にもというのだ。
「言われている」
「左様ですか」
「実際に世に出たが」
それでもというのだ。
「どうも以後の生きもの達とはだ」
「また違いますか」
「魚類から両生類になり」
進化していきというのだ。
「爬虫類、鳥類となったな」
「そして哺乳類に」
「生きものは進化するが」
それでもというのだ。
ページ上へ戻る