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ハッピークローバー

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第百十四話 ネットでの愚行その二

「結構ね」
「そうだよな」
「お寿司屋さんとかでね」
「醤油さし舐めたりな」
「コンビニのアイスのケース入ったり」
 富美子は嫌そうな顔で話した。
「店員さんでも馬鹿やってね」
「ネットにわざわざ出す奴いるな」
「出す出さない以前にね」
「馬鹿過ぎるな」
「あんなことしたら駄目でしょ」
 絶対にというのだ。
「バカッターっていうけれど」
「実際に馬鹿だな」
「そうよね」
 まさにというのだ。
「ああしたことするって」
「そうだな、迷惑考えろ」
 お店そして客のというのだ。
「そんなことする奴は常識がない」
「なさ過ぎるな」
「そうよね、何考えてるのか」 
「今ポットを見て思った」
 角砂糖を入れているそれをだ。
「こうしたものでも馬鹿はな」
「何かするわね」
「そしてだ」
「ネットに流してね」
「炎上してな」
「人生も炎上してね」
 そうなってというのだ。
「終わるわね」
「自分の人生そのものがな」
「何考えてるのか」
 富美子は眉を仕掛けさせたまま言った。
「本当に」
「だから馬鹿だからだろ」
「それに尽きるのね」
「馬鹿だから常識がなくてな」
 それでというのだ。
「マナーもモラルもなくてな」
「そういうことするのね」
「学校の成績云々じゃなくてな」
 学生の間はよくこのことから頭のよし悪しを言うがというのだ、越智は富美子に極めて冷めた顔で話した。
「常識とかモラルとかな」
「そういうのがあるかどうか」
「それでそんなことしたらどうなるか」
 越智はこのことも話した。
「わかっていないっていう意味でな」
「馬鹿なのね」
「いるだろ、人がしないことする俺恰好いいって奴」
「そう思ってああしたことするのよね」
「それで周りに自慢してな」
「ネットでも出すのね」
「承認欲求もあってな」
 今度はこの言葉も出した。
「こんなことする俺すげえってな」
「やってるのね」
「それでバズったら」
 動画が注目され視聴者数が増えればというのだ。
「広告収入にもなるだろ」
「そのこともあって」
「やる奴いるな」
「迷惑系ね」
「あれはあれで動画稼げてな」
 それでというのだ。
「お金になるんだよ、けれどな」
「そうしたことしても一瞬でしょ」
 富美子は顔を顰めさせて自分の前にいる越智に言った。
「もうすぐにね」
「炎上してな」
「損害賠償とかのお話になって」
「犯罪にもな」
「問われるわね」
「そうなるよ」
 実際にとだ、越智も答えた。 
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