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金木犀の許嫁

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第一話 お見合いその八

「武器としてはね」
「あまり使えなかったのよね」
「毒を塗ってるにしても」
 その刃にだ。
「すぐに効かないし」
「一撃で死ぬなんてことは」
「まずないから」
 だからだというのだ。
「あの人の漫画みたいにはね」
「ならないわね」
「そして」
 そうえであるからだというのだ。
「やっぱり考えてみたらお父さんの言う通りに」
「忍者は隠れて逃げる」
「それが忍術だから」
「ファンタジーじゃないわね」
「現実よ、というか日本人の私達も誤解してるし」
 それでというのだ。
「うちの学園の半分位のね」
「外国から来た人達なんてね」
「相当誤解していて」
 それでというのだ。
「かなりね」
「凄いことになっているわね」
「だから」
 それでというのだ。
「色々言われてるけれど」
「ちゃんと常識から考えて」
「それでお見合いしようってね」
 その様にというのだ。
「今はね」
「夜空ちゃん考えてるのね」
「そうなってきたわ」
 こう姉に答えた。
「段々ね」
「そうなのね」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「お見合いにもね」
「挑むのね」
「そうすることにしたわ」
 考えた結果そうするというのだ。
「私もね」
「いい考えね」
 真昼は妹の言葉をここまで聞いて笑顔で述べた。
「それじゃあね」
「うん、お見合いにね」
「行きましょう、何でもね」
「何でも?」
「ご本家の子って二人いるらしいのよ」
「そうなの」
「お兄さんとね」
 そしてというのだ。
「妹さんもね」
「おられるね」
「それで二人共八条学園らしいわ」
 通っている学校はというのだ。
「妹さんもね」
「そのお話ちらっと聞いたことあるわ」
「妹さんのことも」
「私達の後輩になるって」
「そうよね、それでね」
「妹さんともなのね」
「一緒にね」
 こう妹に話した。
「暮らすことになるわ」
「そうよね」
「悪い噂はないから」 
 その妹にというのだ。
「別にね」
「心配することないのね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「神戸に住むなら」
 真昼はこのこと自体の話もした。 
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