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夢幻水滸伝

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第三百三十二話 優勢なままでいる為にその九

「そうするわ」
「それで戦うな」
「戦力的に分断されてるが」
 自分達はというのだ。
「敵が優勢な戦力とや」
「トウェインさんの采配で以てな」
「そやけどな」
「諦めへんな」
「逆境でこそな」 
 まさにというのだ。
「諦めんことがや」
「大事や」
「そや、それでや」
「まだやな」
「戦おうな」
「お互いな、ほなフェニックスはな」
 その分断されたもう一方になるこの街はというのだ。
「絶対にやな」
「守るきるわ」
「そのトウェインさんが来てるが」
「それでもな」
「ああ、ほなそっちはな」
「やってくからな」
「こうした時こそやってこうな」
 こうした話をしてだった。
 二人は連絡を終えてそれぞれのすべきことに戻った、スタインベックは自身が率いる軍をソルトレークシチーに向かわせていた。
 その状況を見てだ、エリカは言った。
「速くオニールちゃと合流するか」
「そうしてですね」
「ことを進められますね」
「そうされますね」
「ソルトレークシチーを攻めるにしてもスタインベックを迎え撃つにしても」
 自軍の将兵達に話した。
「どっちにしてもな」
「まずは合流ですね」
「あちらで」
「全てはそれからですね」
「そや」
 まさにというのだ。
「今はな」
「ではですね」
「このまま進んでいきますね」
「ソルトレークシチーまで」
「そうするわ、しかしスタインベックとはな」 
 ここでエリカは苦い顔になって話した。
「あまり接近戦はしたくないな」
「あの方は戦士ですし」
「しかもミノタウロスです」
「力が強いです」
「しかも神具もですね」
「ブレスの鎧にな」
 まずは防具の話をした。
「ダグダの棍棒や」
「まさに接近戦用の武器ですね」
「敵と直接戦う為の」
「そうしたものですね」
「それで一人で大暴れして大勢の賊やモンスターを倒したこともあるし」
 彼のこの世界での活躍のことも話した。
「それに対して私はスナイパーでな」
「接近戦の職業ではないですね」
「種族は赤目ですし」
「神具にしましても」
「魔の矢も魔弾もスナイパー用の武器でな」
 そうした神具でというのだ。
「接近戦向きやない」
「そうですね」
「ではですね」
「接近戦は挑まないですね」
「相手の土俵に上がったら負けや」
 その時点でというのだ。
「ほんまな」
「そうですね、ではですね」
「この度はですね」
「スタインベック様とはですね」
「直接はな」
 決してというのだ。 
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