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夢幻水滸伝

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第三百三十二話 優勢なままでいる為にその七

「あいつが反転してラスベガスに来るなら」
「その時は、ですね」
「対策がありますね」
「その場合も」
「ある、わいが向かってな」
 トウェイン自身がというのだ。
「あいつを退ける、そしてエリカちゃんかオニールにや」
「挟み撃ちをしてもらいますか」
「あの方の軍勢を」
「そうしますか」
「そうするわ、あとカーソンシチーに向かう戦力もな」
 彼等もというのだ。
「出すで」
「そうしますか」
「この谷は」
「そや、わい等はプレスコットからウィリアムズ、キングマンを経てラスベガスに至ったが」
 どの街も疾風の様な勢いで攻めて攻略化降伏させたのである。
「今スタインベックはオリエンテにおる、あいつが反転しもな」
 それでもというのだ。
「カルフォルニアから三万程度ラスベガスに送るさかいな」
「守備隊にしますか」
「防衛戦力に」
「そうされますか」
「そして二万程をな」
 先程言った三万とは別にというのだ。
「キングマンからプレスコットまでに駐屯させて」
「防衛戦力とする」
「そして敵の足止めも行う」
「そうしていきますか」
「そや、そしてわいがフェニックス方面に戻ったらな」
 トウェインはそれからのことも話した。
「カサグランデやツーソンも占領して」
「フェニックスを孤立させる」
「そうしていきますね」
「それからは」
「そや。敵軍をフェニックスとソルトレークシチーに孤立させ」
 今攻めている三つの州全体の地図を頭の中に出して見ながらだった、トウェインは居並ぶ将帥達に話した。
「各個撃破していくで」
「実際今その様に進んでいますし」
「このままですね」
「その様に進めていきますね」
「そうするで」 
 こう言ってだった。
 トウェインはラスベガスに三万の兵を向かわせ彼等が到着するとすぐに十万の軍勢を率いてフェニックス方面に戻った、当然キングマンやプレスコット等に二万の兵も送らせ降ったかつての敵軍の兵達と共に守らせた。
 その頃ミニーの救援に向かっていたスタインベックはオリエンテでトウェイン達の軍勢の動きを把握したが。
 ここでだ、彼は自軍の兵達に言った。
「このままミルフォードを経てな」
「ソルトレークシチーですか」
「あの街に向かいますか」
「そうしますか」
「そや」
 そうするというのだ。
「ここはな」
「ラスベガスには戻らず」
「そうするのですか」
「ここは」
「ここでラスベガスに戻ってもすぐにトウェインさんが来てや」
 敵の棟梁であり最強の星の者である彼がというのだ。
「数万の兵と共に守るわ」
「そうなるとですね」
「容易には攻め落とせないですね」
「左様ですね」
「そやからな」
 その為にというのだ。
「ここはソルトレークシチーの救援に向かって」
「キャノン様をお救いし」
「そのうえで合流し」
「そこからはんげきしますか」
「そうするわ」
 こう言うのだった。 
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