金髪を黒髪に戻すと

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第一章

　　　　　　　　　　　　　　　　金髪を黒髪に戻すと
　長い髪の毛を金髪にしている高校生の柳原沙友里は大きな明るい目と細い眉にピンクの唇とやや面長の顔を持っていてだ。
　一五九位の背で胸が大きく脚も奇麗だ、だがそうした部分よりもいつもまずはその染めた髪の毛が注目されていた。
「本当に完璧に染めてるな」
「地毛みたいよ」
「長いし目立つわ」
「あんたと言えば金髪よね」
「そうでしょ、ただね」
　沙友里は友人達に困った顔で言うのだった。
「染めてると髪の毛傷むでしょ」
「どうしてもね」
「髪の毛に負担かけるし」
「そうなるわね」
「それで実は髪の毛今枝毛だらけになって」　
　そうしてというのだ。
「やばいことになってるから」
「金髪止めるの？」
「ひょとして」
「そのつもり？」
「しかもお母さんが昨日うちの家系禿げるって言ったのよ」
　このことも言うのだった。
「流石にね」
「ああ、女の子も禿げるからね」
「薄毛になるしね」
「実際額広い娘もいるし」
「薄毛の娘もね」
「流石に禿げたくないから」　
　友人達に切実な顔で言った。
「だからね」
「金髪止めるの」
「そうするの」
「トレードマークになってたけれど」
「そうするわ」　
　こう言って実際にだった。

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