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夢幻水滸伝

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第三百三十一話 牽制の為の進軍その十二

「それがや」
「まさにやな」
「ここでフェニックスとソルトレークシチーを失ったら」
「劣勢がさらに傾くな」
「もうそれがかなりのもんになるや」
「そやな」
「そやから自分も迂闊には動けんが」
 軽率な行動は出来ないというのだ。
「そやけどな」
「ここは動くべきか」
「やっぱりな、それでや」
 スタインベックにさらに話した。
「自分はな」
「ここはか」
「そや」
 まさにというのだった。
「おいらかミニーちゃんをな」
「助けるべきやな」
「そうすべきやな、ええ目の付けどころや」
「あれやな、アメフトやってるとな」
 スタインベックは笑って自分が起きた世界で活動している部活の話をした。
「色々見て咄嗟にや」
「動かんとあかんな」
「ボールを追って身体と身体がぶつかってな」
「やるもんやな」
「そやからな」
「それや、ワンゲル部でもな」
 ホイットマンも自分の起きた世界での部活の話をした。
「やっぱりな」
「状況をよお見てな」
「判断せんとな」
「あかんな」
「そや、それでや」
「ここはやな」
「その判断の時や」
 スタインベックに確かな声で述べた。
「まさにや」
「そやな、ほなな」
「それで多分エリカちゃんはネバダ州の北部を掌握したらや」
 敵の戦略のことを話した。
「軍を二つに分けて一軍を南下させてな」
「ネバダ州全体の掌握をさせるな」
「そして別の軍を自ら率いてな」
 そうしてというのだ。
「ソルトレークシティーに行くわ」
「そっちにやな」
「そしてや」
「オニールと協同してやな」
「ソルトレークシティーを攻めてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「陥落させるな」
「そうしてくるわ」
「そうするな」
「ミニーちゃんも星のモンが二人やとしんどいやろ」
「守りきれへんです」
 ミニー、そのソルトレークシティーにいる彼女ははっきりと答えた。
「そうなりますと」
「そやな」
「兵の数も足りへんですし」
「今の二万でな」
「そこにエリカさんが何万か連れて来て」
「エリカちゃん自身もってなるとな」
「ほんまですわ」
「守りきれへんな」
「はい」
 そうだというのだ。
「ほんまに」
「そうなるな」
「そうですさかい」
 それ故にというのだ。
「私一人ではです」
「エリカちゃんも来るとなるとな」
「難しいです」
「そやな、それでや」
 それ故にとだ、スタインベックは話した。 
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