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夢幻水滸伝

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第三百三十一話 牽制の為の進軍その四

「援軍もな」
「呼びますか」
「そうしますか」
「兵は少ないけどな」
 ミニーはここで軍の規模の話もした。
「相手は十万、それに対してこのソルトレークシチーで二万」
「五倍です」
「確かに守りは固めていますが」
「数は圧倒的です」
「全く違います」
「州全体で四万もおらん」
 それだけの規模だというのだ。
「しかも他の州から援軍を頼むにも」
「それでもですね」
「アリゾナ州もネバダ州も敵が来てです」
「それぞれ備えています」
「援軍を送る余裕はありません」
「そやからな」
 そうした状況だからだというのだ。
「今はこのユタ州だけで何とかせなあかん」
「左様ですね」
「その四万もない軍で」
「どうにかせねばなりません」
「そや、私達の勢力は三つの州から成り立ってる」
 ミニーは今度は自分達の勢力のことを話した。
「このユタ州、ネバダ州、アリゾナ州や」
「その三つの州ですが」
「どの州も人口は少ないです」
「全て一千万もいません」
「その程度です」
「それでこのユタ州はおよそ八百万」
 それ位の人口だというのだ。
「兵は三万五千位や」
「他の州も同じですね」
「それに対して相手はこの州だけで十万」
「アリゾナ州には四十万送っているとか」
「そしてネバダ州にも十万です」
「兵の数では圧倒されてる」
 そう言うしかないというのだ。
「ほんまな」
「左様ですね」
「しかも装備の質が違います」
「相手は単葉機や回転砲塔の戦車です」
「自動小銃に鋼鉄の装備です」
「大砲の質もちゃう」
 こちらもというのだ。
「そやからな」
「どうしてもですね」
「劣勢は否めないですね」
「誰がどう見ても」
「それでどうして戦うかというと」 
 それはと言うのだった。
「ここで食い止めるか」
「そうなると、ですね」
「どうしてもですね」
「援軍が必要ですね」
「この街に対して」
「そや、二万の兵はこのままで」
 ソルトレークシチーに駐屯し守りを固めている彼等はというのだ。
「出来るだけな」
「援軍を送りますね」
「州に残っている残り一万五千」
「それだけの兵を集め」
「そして戦いますね」
「そうするか、そして私も」
 ミニー自身もというのだ。
「術に神具を使って」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「戦われますね」
「この度は」
「そうしよか、そして私が戦うなら」
 ミニーは敵軍、十万の大軍がいる方を見た。自然ときっとした顔になってそのうえで言うのだった。 
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