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ドリトル先生とラーメン

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第九幕その十二

「豚骨ラーメン、特に博多のね」
「あのラーメンは駄目だね」
「どうしても」
「それは」
「うん、そしてね」
 先生はさらにお話しました。
「ヴィーガンの人も極端だと」
「ああ、豚骨じゃなくても」
「鶏ガラでもね」
「そしてチャーシューも入ってるし」
「ラーメンを食べられないよ」
 そうなるというのです。
「これがね」
「そうだよね」
「ヴィーガンの人ってね」
「必然的にそうなるよね」
「あの人達の考えだと」
「それで食べないのはいいよ」  
 その人がそうならというのです。
「けれどそれを他の人に言うと」
「それもヒステリックに」
「もう食べるなって騒いでね」
「暴力まで振るうと」
「本末転倒よね」
「命を奪うな、大事にというのはいい考えでも」
 それでもというのです。
「他の人達に強制して暴力を振るうなら」
「本末転倒だよ」
「そうなったら」
「最早ね」
「その通りだよ、どんな素晴らしいと思っている考えでも」 
 自分自身がというのです。
「人に強制してあまつさえ暴力を振るう様になったら」
「おしまいだよ」
「その時点で」
「最早ね」
「そうなるよ」
 本当にというのです。
「だからヴィーガンの人達には」
「そんな人達がいるけれど」
「止めて欲しいね」
「あくまで自分は自分」
「他の人は他の人だから」
「食肉工場に行って」
 そうしてというのです。
「お仕事の邪魔したら」
「犯罪だからね」
「営業妨害だから」
「問題外だね」
「素晴らしい考えの為なら犯罪もしていいか」
 先生は真面目に言いました。
「それはね」
「ならないからね」
「絶対に」
「犯罪なんかしたらね」
「問題外だよ」
「そう、そんな人はね」
 本当にというのです。
「警察に通報しないとね」
「駄目だね」
「即刻ね」
「人の考えを認めて紳士でいる」
 先生は穏やかな口調で言いました。 
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