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夢幻水滸伝

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第三百三十話 東へその二

「是非な」
「そうされますか」
「ああ、しかしな」
 ここでトウェインはこうも言った、難しい顔になって。
「わい以外に誰が攻める」
「指揮官として」
「そや、わいは戦に自信はあるが」
 六将星の者としてだ、彼にはそれがあった。
「そやけどな」
「それでもですか」
「この面子見たら前線で指揮官として戦えるモンは」
 それはというと。
「エリカちゃん位か」
「私ですか」
「ヘミングウェーは指揮官っていうより参謀か」
 その彼を見つつ話した。
「後方で補給とかが向いてるな」
「そうですね」
 ヘミングウェー自身もそう言われて否定しなかった。
「自覚しています」
「そやな」
「はい、ほんまに」
「それでミッチェルはな」
 次に彼に顔を向けて話した。
「ヘミングウェーと同じや」
「あたくし軍を率いても」
 ミッチェルも自分から応えた。
「どうにもです」
「普通に戦えてもやな」
「相手が星の人で武闘派やと」
「分が悪いな」
「はい」
 自覚して言うのだった。
「あちらにはガンマンのホイットマンさんに戦士のスタインベックさんもおられて」
「そや、あっちは幻術師のミニーちゃんもおるけどな」
「お二人がメインですね」
「戦やとな」
「そちらと戦うとなると」
「分が悪いな」
「そうかと」
 こうトウェインに話した。
「あたくしですと」
「そや、それで自分もな」
 ミッチェルにあらためて話した。
「この度は戦には出んで」
「それで、ですね」
「後方支援と政をな」
「政は止められへんので」
「ヘミングウエーと一緒にやってくれるか」
 後方のことはというのだ。
「ここはな」
「ほな」
「ああ、まさかカナダやメキシコは動かんと思うが」
 この二つの勢力はというのだ。
「どっちも不戦条約結んだしな」
「モンゴメリさんともルルフォさんとも」
「二人共約束破る奴やないしな」
「律儀な人達ですね」
「そやから大丈夫やと思うが」 
 それでもというのだ。
「問題はある」
「全員留守にするとですね」
「統治機構は整えててな」 
 官僚組織、統治の為のそれはというのだ。
「警察もあって軍も結構な数領内に残すが」
「まだ統治機構が固まりきれていなくて」
「賊やモンスターの動きが気になるさかいな」
 領内にいる彼等のというのだ。
「そやからな」
「星の人は残しますね」
「二人な」
 それだけというのだ。 
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