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星河の覇皇

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第八十五部第四章 メキシコの思惑その四十三

「私は考えている」
「だからですか」
「今は誰を長官に任命するか」
「そのことで、ですか」
「大統領もお考えでな」
 それでというのだ。
「私もだ、それでだ」
「ドトール長官を見て」
「そしてですか」
「そのうえで、ですか」
「心から思う」
 まさにというのだ。
「そのことをな」
「ですか」
「一体どなたを長官にするか」
「そのことで」
「悩んでいる、むしろ首相という地位で悩みがないなぞな」
 仕事のうえでというのだ。
「到底な」
「ないですね」
「それは」
「国家は常に問題を抱えています」
「どの国でも」
「だからですね」
「首相ともなれば」
 周りも言う。
「それこそですね」
「悩みがある」
「それも常に」
「そうしたものですね」
「深刻なものが幾つもだ」
 その問題もというのだ。
「ある、それがだ」
「普通ですね」
「首相ともなれば」
「それこそ」
「左様ですね」
「だからだ、私もだ」
 ガラサ自身もというのだ。
「実際にな」
「悩みがおありですね」
「警察長官のことも」
「そのこともですね」
「どうしても」
「悩んでいる、そしてより大きな悩みもだ」
 そうしたものもというのだ。
「存在している」
「左様ですね」
「そしてその悩みを解決していく」
「それが首相の務めですね」
「そうなりますね」
「大統領そして他の閣僚達と共にな」
 ガラサはスタッフ達に答えた。
「そうしていく」
「左様ですね」
「一つずつでも」
「そうしていきますね」
「そうだ、そして問題を一つ解決しても」
 国家のそれをというのだ。
「今話に出たが国家の悩み即ち問題はな」
「それはですね」
「決して消えないですね」
「なくなりはしない」
「国家のそうしたことは」
「経済でも治安でも教育でも外交でもだ」
 それこそというのだ。
「あらゆるジャンルでな」
「問題がありますね」
「国家は」
「左様ですね」
「そしてそのことに嘆かず」
「前向きにですね」
「ことを為していくことだ」
 政治、それをというのだ。
「我々はな」
「一つずつでもですね」
「その様にしていって」
「ことを進めていく」
「そうしていきますね」
「世の中絶対はないが」
 よく言われていることである。 
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