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英雄伝説~灰の騎士の成り上がり~

作者:sorano
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エピローグ(Ⅶ組)

<愛の一矢> アリサ・ラインフォルト

<『愛と献身』のメイド> シャロン・クルーガー



トールズ卒業後アリサはラインフォルトグループの運営を手伝う道を選択、顧問として復帰した祖父グエンやシャロンに支えられながら実戦形式でマネジメントを学び、シニアマネージャーとしての資格を得る。その後新型戦術オーブメントや魔導上部門の責任者に就任したアリサは仲間達やリィンの事を想いつつ、クロスベル各地の士官学校やエプスタイン財団、エレボニア王国との折衝役として日々の業務を励み、シャロンはそんなアリサを影で支え続けた。初恋の相手であるリィンがエレボニア総督に就任した事で、中々会う機会は無かったがアリサはリィンへのその想いを決して諦める事なく、想いを告げる機会を待ち続けた。

リィンのエレボニア総督就任から2年後、リィンはエレボニア総督としての仕事の関係でルーレのラインフォルトグループの本社を訪問する機会があり、その機会を逃さなかったアリサは説明兼接待役として本社を訪問したリィンに対応した。そしてその日の夜、シャロンとベルフェゴールのお膳立てにより、本社ビルにあるラインフォルト家の住居スペースでリィンと二人きりになったアリサはリィンに長年の想いを告げ、対するリィンもアリサへの未練の想いが残っていた事でアリサの告白を受け入れ、二人は両想いとなった事で結ばれ、後にアリサはシャロンと共にリィンの妻にして使徒の一人になり、リィンを永遠に支えていくこととなる。

二人共子宝にも恵まれ、リィンとアリサの子供達はいずれも後の世に名を残す技術者や経営者になり、リィンとシャロンの子供達は母のように完璧使用人としてそれぞれが仕えると決めた主達に仕え、シャロンの子供達が仕えた主達はいずれもそれぞれの分野で大成したという。そして寿命や病気等によって仲間達や知り合いたち全員との別れを終えたアリサはシャロンと共に、双界を周って活動をするリィンの傍でアリサは技術と経営の分野で、シャロンはメイドと密偵の分野でそれぞれリィンを支え続け、リィンが戦場に出る時がくれば共にそれぞれの武器を手に持って戦闘面でもリィンの心強い支えとなった。

なお、シャロンがリィンとの間にできた子供を産むタイミングはまるで狙いすましていたかのようにアリサがリィンとの間にできた子供を産む一ヶ月前後か、もしくはアリサとほぼ同時期に産んでいたという………





<癒しの演奏家> エリオット・クレイグ



トールズ卒業後ヘイムダルの音楽学院に入学、特別カリキュラムで僅か1年という異例の速さで音楽学院を卒業してプロの音楽家としての活動を開始したエリオットは、ヨルムンガンド戦役時父を始めとした”第四機甲師団”による”焦土作戦”を実行された事でヨルムンガンド戦役で最も被害を受けた地域であるクロイツェン州の復興に協力しつつも巡業を行い、内戦とヨルムンガンド戦役で疲弊したクロイツェン州の人々の心を癒した。クロイツェン州が完全に復興すると、エレボニアや元エレボニア領であったメンフィルやクロスベルの領土の各地での巡業を敢行し、多くの人々の心を癒し、ファンを作った。そして新進気鋭の若手演奏家として大成したエリオットはゼムリアの各国からも招待され、ゼムリアの各国を巡業して多くの人々の心を癒し続けた。また、後に音楽学院時代の友人と結ばれ、二人の子供達も父や伯母フィオナのように音楽家として大成したという。

晩年は、オリヴァルト王子主導の元建設された芸術大学での音楽分野の教授を務めつつ、かつての母校であるトールズで音楽の担当教官として、後進の育成を行った。なお、普段は穏やかな性格ではあるが、授業になると人が変わったようなスパルタぶりや有無を言わさない圧力を見せるエリオットに驚かず、そして逆らうような事をする生徒は一人もいなかったという…………







<剣匠を継ぐ者> ラウラ・S・アルゼイド



トールズ卒業後、父ヴィクターの指導の元アルゼイド流の修行を本格的に開始し、僅か1年で皆伝を果たし、師範代としての資格を得た。以降、ラウラは武者修行を兼ねて各地にある練武場を回り、己の武を磨きつつ、時には武術教練者として後進の育成を行った。

武者修行を終えたラウラは父ヴィクターから爵位とアルゼイド流の当主の座を譲られた事でレグラムの領主としてレグラムの統治と発展を務めつつも、アルゼイド流の当主としても多くの門下生達を鍛え上げた。かつて先祖が仕えていた主――――――”槍の聖女”が生存していた事で、ラウラはリアンヌにアルゼイド家が管理していたローエングリン城の返還を申し出たがリアンヌはその申し出を断り、ローエングリン城の所有権を正式にアルゼイド家に譲った。

また、”アルゼイド流”の開祖の主でもある”槍の聖女”であるリアンヌはラウラやヴィクターを始めとした多くの”アルゼイド流”の門下生達の強い希望を受けて時折レグラムを訪れ、ラウラやヴィクターを含めた”アルゼイド流”の門下生達と手合わせをしたり、武術教練を行ったりした。後にその手合わせと武術教練は代々のアルゼイド家にとって大切な行事となり、その日はレグラムの住人全てがリアンヌの来訪を歓迎する意味で祭りが開かれる事となり、その祭りには”エレボニアの生きた伝説の英雄”であるリアンヌ自身をその目にしたい者達や彼女の”武”に挑みたい武人達が集まり、リアンヌの居城であったローエングリン城にて武術大会が開かれる祭りへと発展し、エレボニアにとっての重要な行事の一つへとなったという。

そして、自分と同じアルゼイド流の師範代の資格を持ち、代々アルゼイド流を伝承してきたエーデルガルト達フレスベルグ家との親交も深めた事で、互いの国を交換武術指導者として訪問し、互いに武術指導し合う事でメンフィルとエレボニアの国交回復の(かなめ)の一つにもなったという………





<翡翠の貴公子> ユーシス・アルバレア

<無邪気なる白兎> ミリアム・オライオン



トールズ卒業後、ユーシスはバリアハートとケルディックを統治するアルバレア家の当主に就任し、バリアハートとケルディックの復興と発展に注力し、ミリアムは情報局のエージェントに復帰し、方針をエレボニアの発展の為の暗躍や情報収集から世界平和の貢献の為の情報収集へと変えた情報局のエージェントとして世界各地を回って様々な情報を収集しつつも、度々ユーシスを訊ねて親交を深めた。有事の際、二人はエレボニアやエレボニアとの関わりが薄い国家や自治州等であっても仲間達と共に有事に立ち向かう勢力に協力した。そしてリィン達の結婚式後、ユーシスはミリアムへの想いを告げ、対するミリアムもユーシスへの想いを告げて両想いになった二人は後に結ばれ、夫婦となる。

内戦とヨルムンガンド戦役でのアルバレア家の”罪”を理由に自ら”四大名門”の座を返上したとはいえ、代々”四大名門”の一角であったアルバレア家の当主であるユーシスが平民の女性を妻として迎えた事で、”尊き血”を重要視する貴族達の中にはミリアムを”妾”にして尊き血”を引く娘を正妻として迎える意見をユーシスにする者達もいたが、ユーシスに平民の血も引くユーシス自身の出生や平民を正妃として迎えたセドリックやオリヴァルト王子を理由に反論されると誰もが閉口したという。子宝にも恵まれた二人は子供たちに囲まれ、笑顔の絶えない温かな家庭を築く。父の貴族の義務(ノブレスオブリージュ)を大切にする心構えと母の無邪気な笑顔を受け継いだ子供達は皆多くの人々に慕われ、それぞれ幸福に満ちた人生を過ごしたという。また、ユーシスの意向によって子孫は代々リィンやメンフィルの慈悲を正しく伝えられ続けた事によって、アルバレア家はリィンやメンフィルによる慈悲への感謝を決して忘れず、どれ程の年数が経とうともヨルムンガンド戦役の和解条約を破るような事は行われなかったという……





<法の守護者> マキアス・レーグニッツ



トールズ卒業後ヘイムダルの政治学院に入学し、政治学院卒業後は司法監察官となり、エレボニアの各地を周って監察の業務に携わった。監察の業務に携わったマキアスはどんな細かい悪事や不正も決して見逃さなかった。メンフィル本国から派遣された総督府の役人達の中には、リィン達の目の届かない所で総督府の権限を悪用して不正等を働いて私腹を肥やす愚か者達も存在し、そんな者達にはリィン達に相談して総督府側から逮捕してもらう時もあれば、本来監察官の権限では逮捕できない立場でありながらも、自らの手で逮捕する時もあり、逮捕後リィン達に自分の行動を追認してもらう事もあった。

立場どころか職を失う事を覚悟してでも、不正を正すマキアスのその姿勢はエレボニアの人々だけでなく、メンフィル本国の上層部達からも評価され、メンフィル本国からの帝城ミルス城での監察官や政務官への転職の勧誘もあったという。

また、妻に迎えた女性は意外にもかつての自分が憎んでいた貴族の女性であり、マキアスの結婚相手が貴族出身である事を知った仲間達の誰もがマキアスの正気を疑う程驚いたという。後に父カールのようにヘイムダルの知事に出馬し、そして就任する。平民と貴族、双方の立場を考え、時には国王であるセドリックにさえ意見や提案する度胸を持つマキアスをセドリック達は重用し、また平民と貴族、双方からも自分達の立場を考えてくれる政治家として慕われ続けたという………





<支える篭手の妖精> フィー・クラウゼル



トールズ卒業後はサラの誘いもあり、遊撃士協会に所属し、準遊撃士から正遊撃士に最年少でその資格を得る。正遊撃士の資格を得てからも僅かな期間でB級へと昇格し、その数年後にはA級へと昇格する。後に遊撃士協会の応援として来訪した旧共和国領で出会った西風の旅団時代の姉代わりだった人物の『もう一人の妹分』とは互いの身の上や戦闘スタイルが似ていた事から意気投合し、仲良くなったという。ラウラとの身分を越えた親友関係も不滅で、仲間達の誰よりも定期的に互いに連絡を取り合っていたという。

数十年の後、フィーは遊撃士を辞して跡継ぎに爵位やアルゼイド流の当主の座を譲ったラウラと共に二人だけの気ままな旅に出て、時には人助けをすることもあった。二人の最強にして抜群のコンビネーションの前に対抗できる敵はいなかったという。二人は死ぬまで互いの傍で過ごし、死ぬ時も同時であったという。それから数百年の時を経ても、弱き者達の為に剣を振るうアルゼイド流の元女当主と、その傍らで友のために縦横無尽に戦う猟兵王の娘の名は、悪漢たちの間で畏怖され続けたという…………





<灰の魔女> エマ・ミルスティン

<『伝説』を受け継ぐ使い魔> セリーヌ・ミルスティン



トールズ卒業後エマは異世界の魔法技術やメンフィルを学ぶ為にメンフィル帝国の本国にある魔術学院に留学し、セリーヌはエマの使い魔としてメンフィルに留学するエマに同行し、エマを支えた。2年後魔術学院を首席で卒業したエマは故郷エリンの里に帰郷し、ローゼリアの指導の元一人前の魔女の修行をし、僅か数ヶ月という速さでローゼリアに一人前の魔女に認められる。その後、自身が灰の騎神(ヴァリマール)起動者(ライザー)へと導いたリィンを見守り、支える為にリィンのエレボニア総督時代は陰ながらリィン達に協力し、リィンのクロイツェン州統括領主就任後はメンフィル本国の魔術学院の首席卒業という経歴を活かしてクロイツェン州の専任魔術指導者に就任し、戦闘系に限らずそれぞれに適正しているあらゆる分野の魔術をクロイツェン州の為に働く人々に指導、伝授し、クロイツェン州の発展に貢献する。

トールズの学生時代から仲間達にもわからないように密かにリィンに恋心を抱いていたエマだったが、既にリィンと想いが通じ合っている多くの女性達の存在も知っていた為、自分の想いを隠してリィンと接していた。しかしその想いはエリゼ達に見抜かれておりエリゼ達の後押しやベルフェゴールのお膳立てによって、リィンに想いを告げた後結ばれ、後にリィンの妻にして使徒の一人となり、リィンを永遠に支えていくこととなる。二人の子供達はいずれも後の世で魔術師や魔法剣士として活躍し、名を残したという。

セリーヌはローゼリアの跡を継いで『三代目ローゼリア』に就任した後は、『四代目ローゼリア』となる使い魔を作り、自分の跡を継げるように育てながらエリンの里の長としての務めを果たしていた。そして『四代目ローゼリア』に跡を継がせた後はリィンの使徒の一人になり、リィンとエマを永遠に支えていくこととなる。リィンがヴァリマールを駆って戦う時は必ず共にリィンと共にヴァリマールに乗り込み、リィンをサポートする役目も永遠であった事から、リィンとヴァリマールにとってもセリーヌは大切な”相棒”であったという………





<『吼天獅子』を受け継ぎし『絶空鳳翼』> ガイウス・ウォーゼル



トールズ卒業後オリヴァルト王子の手配によって”特例”という形でメンフィルの本国の訓練兵に留学したガイウスはメンフィルや異世界の事を学んだ。訓練兵としても優秀な成績を残し、ガイウスの実力を評価したメンフィル帝国軍は皇族の親衛隊員や左官待遇で勧誘したが、その勧誘を全て丁重に断ったガイウスは故郷であるノルド高原に帰郷する。しかし、ガイウスがノルド高原に帰郷したタイミングは”エリュシオン”を乗っ取ったエリュシオンが複製してしまった”イシュメルガ”によるエレボニア、クロスベル、メンフィルの三国を巻き込んだ大騒動が発生している時期であり、その大騒動にノルド高原も巻き込まれた事でガイウスは家族を守る為に必死に抵抗したが、その抵抗も空しくガイウスの家族が暮らす集落が窮地に陥りかける。窮地を救ったのはガイウスの帰郷を知ってノルド高原を訪れたガイウスの師でもあるバルクホルンであり、ガイウスの家族の窮地を救った事と引き換えに瀕死の重傷を負ったバルクホルンはガイウスに自らの聖痕(スティグマ)を継承した。

エリュシオン関連の騒動が解決した後トールズ時代の元教官の一人でかつ星杯騎士団副長であるトマスと連絡を取ってアルテリア法国に出向いたガイウスは、守護騎士になるための修練を受け、修練を終えた後は自らの渾名を『絶空鳳翼』に決めて守護騎士として活動する。メンフィルの訓練兵学校の留学経験がある事やリィンと知古である事から、希少なメンフィルとの連絡役を務められる事やメンフィル方面でのある程度の情報を仕入れる事ができるガイウスはバルクホルンのように守護騎士達の中でも総長のアインや副長のトマスに次ぐ重要な存在になったという。後にトールズ時代の部活仲間であり、エレボニアの大病院で看護師を務めている女性と結ばれる事となる。

晩年は、聖痕(スティグマ)を後任に譲って守護騎士を辞した後は故郷に戻り妻や子供達、そして孫達に囲まれて幸せな生涯を過ごしたという…………





<トールズの才媛> トワ・ハーシェル

<宿命から解放されし蒼> クロウ・アームブラスト



トールズ卒業後クロウはⅦ組の担当教官に就任し、トワはエレボニアに加えてメンフィルの様々な組織から勧誘はあったがトールズの教官の一人として就任し、クロウと協力して戦後のトールズに入学してくる生徒達を指導した。その後トワは非政府組織であるとある団体からの勧誘を受けてその組織にも所属しつつも教官を兼任し、各地の貧困や環境問題等にも真摯に向き合いつつ周辺諸国との関係を模索するために時には臨時講師として外国の教育機関に赴任する事もあり、クロウは多忙なトワを陰ながらサポートしていた。

共に行動し、支え合う二人はいつしか友情から愛情へと変わり、結ばれる事となる。二人の間には男児と女児が一人ずつ産まれ、男児にはかつて出会った偶然にもトワのファミリーネームが一致していた空の女神の一族の先祖であるナユタの名前を付け、後にナユタと名付けられた男児は母やナユタ本人のように天体観測を趣味とし、その趣味から宇宙飛行士を目指す道へと決め、そしてゼムリアという”星”の”外”を探索するエレボニアを代表する宇宙飛行士に選ばれ、”星の外”での探索で歴史的大発見をしたことで後世に名を残す。”才媛”と称された母の才能と父の戦闘の才能を受け継いだ女児は軍人と政務官の両方を経験した後ミルディーヌの後任を任せられて宰相に就任し、エレボニアの更なる発展に大きな貢献をし、後の世に名を残す。

数十年の間、生徒を育て、見守り、送り出してきた二人は、やがて一線を退いてクロウの故郷であるジュライのクロウの祖父の家に移り住み、気ままに晩年を過ごしたという………





<破天荒なる麗人> アンゼリカ・ログナー

<最後の地精> ジョルジュ・ノーム



トールズ卒業後アンゼリカはログナー侯爵家当主として、ヨルムンガンド戦役でのエレボニアの敗戦によって衰退したノルティア州の復興と発展に注力し、ジョルジュは世界各国の技術機関を巡って地精の知識を活用して様々な技術発展に貢献した。互いに多忙な二人であったが、連絡を取り合う事は決して絶やさず、時には顔を合わせて互いの近況を報告し合ったり、共に酒を飲み交わす時もあった。そしてトールズ時代から互いに特別な想いを抱いていた二人は結ばれる事となる。貴族ではなく、またヨルムンガンド戦役時オズボーンの”裏の協力者”の一人であったジョルジュを婿にする事に、当初は困惑や反対の声も上がった。だが、戦後のジョルジュが各国での技術発展に貢献した功績や、セドリックを始めとした”紅き翼”として共に活動していた王家の者達やエレボニア貴族を纏める立場であるミルディーヌ、内戦終結に最も貢献し、ヨルムンガンド戦役でも被害を可能な限り抑えた初代Ⅶ組の面々、そしてかつてのエレボニア総督にしてヨルムンガンド戦役を終結させた事で”現代のゼムリアの大英雄”と名高いリィンが二人の結婚を祝福した事で、困惑や反対の声は自然になくなったという。

そして二人の間に生まれ、成長した跡継ぎに後を託した二人はトールズ時代に開発した思い出の導力バイクで当ての無い旅に出る。導力バイクでゼムリア大陸全土を周って旅をしていた二人は時には後輩や仲間達の所に顔を出したり等していたが、晩年の彼らがどこへ向かい、どこでどんな最後を遂げたかは誰も知らない…………







<ノーザンブリアの新たな英雄> サラ・バレスタイン



Ⅶ組の卒業後トールズの教官を辞任、遊撃士に復帰し、エレボニアの復興に貢献し、その後もA級遊撃士として様々な功績を残す。古巣である猟兵団『北の猟兵』を壊滅に陥らさせ、故郷であるノーザンブリアを併合したメンフィルには複雑な思いを抱えつつも、メンフィルの統治によって餓死者が出る事はなく、また、ノーザンブリアの人々の暮らしが併合前よりも豊かな暮らしになっていた為メンフィルによるノーザンブリアの統治も受け入れていた。

しかしメンフィルによる北の猟兵達の虐殺から逃れてメンフィルの統治を良しとせず、独立を目指して密かに活動している北の猟兵達が存在していた。ノーザンブリアの独立を目指す北の猟兵達は密かにサラに接触し、ノーザンブリアがメンフィルに併合される原因となったユミルの領主の息子にしてヨルムンガンド戦役での功績によって若年でありながら僅かな期間で将軍へと成り上がってメンフィルから重用されているリィンとの面会ができるようにする事を依頼した。壊滅させられたはずの古巣の生き残りがいた事に驚きつつも、教え子であるリィンやその関係者、ノーザンブリア併合や北の猟兵壊滅の原因となったリィンの故郷のユミルへの復讐を警戒したサラはリィンとの面会を用意する代わりにリィン達やユミルを含めたメンフィルへの復讐を諦めるという生き残りの北の猟兵達が絶対に断ると思われる条件を出すと、驚く事に北の猟兵達はサラが出した条件を全て承諾した。

絶対に断ると思われた条件を承諾した事や心の奥底ではノーザンブリアの独立を願っていたサラは渋々ながらもリィンと生き残りの北の猟兵達の代表者達との面会の場を用意する。そして面会の場に立ち会ったサラが北の猟兵達の行動に警戒している中リィンと面会した北の猟兵達は驚く事に前アルバート公爵の依頼によってユミルを襲撃した事を謝罪、ヨルムンガンド戦役時のメンフィルとヴァイスラントによるノーザンブリア襲撃・北の猟兵達の虐殺も自業自得であると理解し、受け入れている事をリィンに告げた後、ノーザンブリアの独立の為の協力者になってくれることを嘆願した。

ユミル襲撃の件があったとはいえ、北の猟兵達の壊滅やノーザンブリア併合にも関わっていた事でユミルの件を謝罪する北の猟兵達に対して罪悪感を抱いていたリィンが悩んでいた所に同席していたパントが北の猟兵達にいくつかの質問をした後ゼムリアのメンフィル領土で起こっている問題のいくつかの解決に貢献すれば、メンフィル本国にノーザンブリアの独立を認める交渉をリィンと共にすることを約束し、パントの提案を受け入れた北の猟兵達は一時的にメンフィルの”裏の協力者”になる。サラも陰ながら北の猟兵達に協力し、北の猟兵達が約束を果たした事でメンフィルはメンフィルにとっての様々な思惑も関係していたとはいえノーザンブリアの独立を承認し、ノーザンブリアは念願の独立を果たした。

ノーザンブリアの独立後、北の猟兵達やノーザンブリアの人々の要望を受けてサラは遊撃士を辞して独立したノーザンブリアの警備隊の指導者として元北の猟兵達だった警備隊員達を鍛えつつ、遊撃士時代の人脈を駆使して外交官の一人として故郷の為に様々な交渉を務めた。独立に協力し、独立後もノーザンブリアの為に働くサラの姿をかつてのノーザンブリアの英雄の一人であるサラの父と重ねたノーザンブリアの人々はサラを『ノーザンブリアの新たな英雄』の一人と称したという。

なお、サラが関わった交渉の中でのメンフィル関連の交渉でセシリア自身が出てくる交渉もあり、外交官としての経験も豊富なセシリアにやり込められる事が多かったが、やり込められた時と比べれば圧倒的に数は少ないが逆にセシリアをやり込めた事もあったという。彼女は生涯独身を貫いたが、騒がしくも幸せな晩年を過ごしたという………

 
 

 
後書き
なお、閃の軌跡Northern Warのキャラで生き残ったのはラヴィ、イセリア、タリオン、マーティン、ローガンと名前は忘れましたけどラヴィの先輩二人(酷っ!)という設定で、もしかしたらラヴィ達は黎篇で登場するかもしれません

 
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